5話 ページ6
「キ、イ、テ、ヨォォ!!!」
『あ、ごめんなさい』
髭切の手の上でバサバサと暴れる鴉。
とりあえず、話を聞く…べき…なの?
「なんかね主、この鴉くんは主をこの子の主人のところに連れて行きたいみたいだよ」
「キサツタイ!!キサツタイノ!!ホンブニ!!キテェェェ!!!」
『キサツタイ……?ってあの鬼狩り組織の鬼殺隊のこと?』
「ソウ!ダ!ヨォォ!!!ミチアンナイ!シニキタ!ノォォ!ツイテキテェェ!!」
『な、る、ほ、ど……でもついてきて、と言われてほいほいついて行くほどあなたを信用したわけじゃないですからねぇ……』
しゃべる鴉だ。明らかに普通とは違う。霊力が関わっている…?仮にこの烏が本当に鬼殺隊の鴉だとして、鬼殺隊になにかしらの術を使う人間がいる可能性がある。ますます行きにくい。
「あるじあるじ、この鴉がこれを身につけていたんだ」
そう言って髭切が出したのは紫色の布地に金の紋章が描かれた手巾だった。
『この手巾………局長のものだ。何故あなたが持っているの?局長は?』
まさか人質?
「キサツタイノ!ホンブニ!イル!ノォォ!」
『人質じゃない』
「チッガァァァァウ!!!」
と叫んだかと思ったら髭切の手から飛び、私の頭を突いてきた。
『痛い痛い!』
「こらこら鴉くん。いくらお客人でも主を傷つけるのは許さないよ」
髭切がひょいと鴉を持ち上げて再び自分の手に乗せた。そんなお客人唐揚げにして食べてしまいましょう、と言いかけたもののお客"人"とは言わないかと口をつぐんだ。
『決して信用したわけではないけれど、局長がいるのは確かなようだし…その鬼殺隊の本部に行くよ、道案内お願いしますね』
「ダイジョーブ!アンシン!シテェェ!サニワノ!ニンムノ!オハナシ!」
『審神者の、任務…』
ってあれのことか。
「まあ考えても仕方ないよ、主。とりあえずキサツタイとやらの本部に行こう」
『ええ、そうする。髭切にもついてきてほしいのだけれど…ごめんなさい、せっかくの休日が私の仕事に付き合わせることになっちゃって』
「いいんだよ、僕は今回そんなに出陣していなかったしね。それに主を傷つけるものは鬼だろうが人だろうが斬っちゃうよ」
物騒なことを笑顔で言うものだから鴉がビクッとした。
「ヒエ」
『わあ頼もしい』
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柊(プロフ) - 江戸城産くむっぷるさん» わああありがとうございます、絶賛心が折れかかっていたので言葉が染みました…!ぜんぜん鬼滅感なくて申し訳ないです、頑張りますね! (2020年1月19日 22時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - (''界''いらなかった…すみませんんんん) (2020年1月19日 17時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - 我こそは世界で最も心やさs(( ああああー!!とうらぶと鬼滅のクロスオーバーだああああ!凄く嬉しいです!更新頑張って下さい!!応援してます! (2020年1月19日 16時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» 続けて失礼します、ご指摘をくださるだけでなく応援の言葉をもくださってとても嬉しいです、歓喜の舞です!本当にありがとうございます、頭爆発させながら頑張りますね!!!!!! (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» えっえっえっまって審神者としてあるまじきな間違いしてんじゃん嘘だろ私審神者辞めようかな!!!全国全世界の審神者の皆様に心よりお詫び申し上げます!!!そしてご指摘本当にありがとうございます!!!細かくて全然いいんです!ありがたいですすみませんでした!! (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 | 作成日時:2020年1月13日 4時