36話 ページ39
『ええ、彼らには私がいなくても過去へ出陣などができますので大丈夫ですし、鬼狩りにも何振りか連れて行きますので……まあ、あまりにも疲弊が著しければ私一人となりますが』
本丸にいる刀剣男士ならばいつ、どこでもどんなときでも呼ぶことができるのが大きい。
なにより彼らとは私が8歳の頃からの付き合いである。
審神者に成り立ての頃は長谷部や鶯丸と編成を一緒に考えていたから彼らだけであっても編成などを考えることができるだろう。
そして私の本丸の刀剣男士はたかが主の不在で混乱することはない。
あるはずがない。
『秋の名を背負う四華仙の、刀剣男士ですから』
・
『秋の名を背負う四華仙の、刀剣男士ですから』
御縁はそう言って緋色の目を細めて微笑んだ。
ふっと御縁の纏う空気が軽くなったのを感じた産屋敷はそうだね、と微笑み返す。
「……そういえば、君の剣術の師範のことなのだけれど」
『先生のことですか？』
「"舞の呼吸の使い手"だったということは、知っているかな？」
初耳だった。
しかし、御縁は興味なさそうに答える。
『……知りませんでした』
「おや、てっきり知っているかと思っていたのだけれど」
そう言われて御縁は約十年前の記憶を手繰り寄せるも、血反吐を吐く思いで先生に言われるままに毎日刀を振っていたことしか思い出せなかった。
今思い返せばあの人が自分のことを語ったことは全くなかったように感じる。
御縁の記憶にあるのは真剣を持ち、土の地面に這いつくばる自分を見下ろしながら浴びせてきた罵声。
弱い、遅い、情けない。
"立て御縁。それでも政府に選ばれし者か。こんな剣術さえも会得できなければ何ができる、何を守れるというのだ……弱者め"
「彼は今何をやっているんだろうね」
産屋敷の声に御縁ははっと我に返った。
『さあ……私にもわかりかねます』
御縁の審神者修行と共に剣術の稽古ははじまった。
そして修行の終わりと同時に彼は突然「もう教えることはない」と御縁の前から姿を消し、約十年経った今でも何の連絡もない。
『(……別に、会いたいわけじゃない)』
「君の先生はね、柱にならないかという誘いを何回も断っていたんだ。舞柱となる誘いをね」
『はあ、舞柱……』
うん、と産屋敷はうなずいた。
目の前の鬼殺隊の長が結局のところ何を言いたいのかがいまいちよくわからない御縁は産屋敷とは別に首を傾げた。
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柊(プロフ) - 江戸城産くむっぷるさん» わああありがとうございます、絶賛心が折れかかっていたので言葉が染みました…！ぜんぜん鬼滅感なくて申し訳ないです、頑張りますね！ (2020年1月19日 22時) (
レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - （''界''いらなかった…すみませんんんん） (2020年1月19日 17時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - 我こそは世界で最も心やさs(( ああああー！！とうらぶと鬼滅のクロスオーバーだああああ！凄く嬉しいです！更新頑張って下さい！！応援してます！ (2020年1月19日 16時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» 続けて失礼します、ご指摘をくださるだけでなく応援の言葉をもくださってとても嬉しいです、歓喜の舞です！本当にありがとうございます、頭爆発させながら頑張りますね！！！！！！ (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» えっえっえっまって審神者としてあるまじきな間違いしてんじゃん嘘だろ私審神者辞めようかな！！！全国全世界の審神者の皆様に心よりお詫び申し上げます！！！そしてご指摘本当にありがとうございます！！！細かくて全然いいんです！ありがたいですすみませんでした！！ (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2020年1月13日 4時
