空想と葉桜【d！】【npl】 (ページ44)

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桃のジャムの作り方をスマホで調べたところ、必要なものは3つ。桃と砂糖とレモン汁。終わり。レモン汁はポッカレモンでもいいらしいので、今回はそれを採用することにした。嘘だろ？と思うくらい簡単だった。
まずは桃の皮を剥く。桃のへこみに切れ目をいれるだけで簡単に剥けるので、結構面白い。ちなみに皮は捨てないらしい。後で使うのだと言う。次に桃を包丁で切る。5mmくらいの大きさらしいが、割と大雑把に切ったので2cmくらいの大きさのものもある。これくらいはいいだろとおれはそれの全てを鍋にぶち込んだ。その次にやることは、煮詰めることだった。ジャム作りといえば鍋で煮ているイメージが強いと思う。実際にその通りだ。ジャム作りのほとんどは煮詰め行為にある。皮はお茶パックの中(もちろん空のものだ。どこの世界にお茶が入ったままのものに入れる奴がいるだろうか)に入れて、鍋に入れる。先程切った実とレモン汁も一緒だ。そしてその上から砂糖を入れる。親の仇かというほど入れる。これでおれはこのジャムを食う気が失せた。ジャムなんて、ほぼ砂糖の塊だと改めて気がついた瞬間でもあった。砂糖は桃の重さの3、40%の量を入れるらしいが、重さをわざわざ測るなんて面倒くさいことしたくなかったので、目分量で入れた。ジャムは甘ければ甘いほど美味しくなるだろうという甘い(今思えばジャムにかけているみたいになった。面白みもなにもない)考えだ。普段どれだけ料理をしていないかが露見された気がする。鍋に全部入れ終えたら、10分待つらしい。これが本当に暇だった。何してればいいんだ、と考えた結果、使った包丁とまな板を洗うことにした。

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