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82.未確認の感情について【gr】 ページ24
グルッペン総統閣下に嫌われている。
これは予想じゃなくて、事実だと思う。
私は我々軍に一般兵として所属している。
戦争が始まったら一番に戦場に行くような、そんな使い捨てのきく存在。
そんな私が、幹部はおろか、総統閣下にすら出会うような機会があるとは考えられない私が、彼に嫌われていると思い始めたのは、もういつだったか覚えていない。
確か軍に入りたての頃、私の部隊の隊長の代わりに書類を持っていた時のこと。
緊張しながら総統室の扉を叩いた。
ばくばくと心臓が高鳴っていたことをよく覚えている。
「入れ。」
「書類を、持ってきました。」
私がようやく絞り出した言葉はとても小さかった。
彼はそれに不快そうな素振りすら見せずに、「ああ」と顔すら見ず、そう言った。その声に抑揚はなかった。
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