特別な日 ページ47
聞き間違い？
デビュー…決定？！
tre「…………え？？え？！」
kj「…みんな……
……お待たせ………」
そう言って…キムさんは静かに泣いた。
あ……本当なんだ。
本当に本当なんだ！！
A『アサヒ………アサヒ！！』
as『A…』
さっきまで不安で震え繋いでいた手。
今度は歓喜の震えを味わうように、固く固く繋ぎ直して…
A『アサヒ〜〜！！』
as『…まじか…』
やっと…やっとだ！！
耐えてきたんだ！前だけ向いて耐えてきたんだ！
ここまで信じて、励まし合って！
A「オッパ……」
hs「A………」
オッパの周りに自然とみんなが集まる。
オッパがここまでみんなを引っ張りあげて来てくれたんだ。
この人の懐の深さと才能と愛らしさで。
練習生期間が長かったり何度もチャンスがあったはずだった…それをことごとく流されてきたオッパやイェダミは、どれほどの悔しさを味わってきただろう…
どれほどの…どれほどの重圧だったろう…
私には想像もつかない程だろうな…。
私の名を呼ぶオッパは…ぐしゃぐしゃに泣いていた。
イェダミも…みんなもぐしゃぐしゃに泣いて泣いて…
でもみんなの泣き顔は……くしゃっと目がなくなる…オッパが笑っている時のように見えた。
底なし沼の上に張った不安定な板の上に立って、互いにバランスを取りながら…
誰一人没まないように…耐えて堪えて…
そうやって頑張ってきた自分たちを称えるように、抱き合いながら互いの身体をパンパンと叩いて歓びを分かち合った。
kj「みんな…本当によく頑張ったね！おめでとう！
これから、本格的にデビューに向けた準備が始まるからね！」
tre「はい！！ありがとうございます！！
よろしくおねがいします！！」
そう揃って頭を下げると、キムさんは
kj「忙しくなるから覚悟しておいてよ！！
体調管理しっかりね！！」
と厳しく言ったあとに、目元を拭いながらにっこりと笑った。
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作者名：tumetume | 作成日時：2022年2月12日 22時
