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45ハルト(142) ページ45

hr『行ける?』

そう言いながら手を差し出すと…ためらっているのか手を取らないからAの手を俺から握って歩き出す。分かっとる、良いのか良くないのか分からんけどそんな俺の手を振りほどいたりはしない。

A『待たせてごめんね。』

可愛い声で言うから『いいよ…』と優しく答える

hr『ロッテワールドには綺麗なお城があるの知っとる?見に行こ。』

さっき見て分かった…A泣いたやろ?

hr『せっかくのロッテワールド…楽しめてる?』

A『うん。楽しいよ。』

hr『言う割に…目腫れとるよ。』

『これは…自分が悪いから。』そう言うAに申し訳なくなる。俺らがみんな…Aを欲しがるからやな…しんどいことばっかりやな?……ごめんな。
そう言ってもAは返事はしないけど、小さく首を横に振った。


hr『見えてきた。思ったよりデカいな〜』

遠くからでも青い屋根だけは見えてたけど、近くに行ってみるとやっぱデカい。

A『綺麗だね』

お城を見上げてそう言うAが綺麗で…

hr『あそこ座ろう』

そのまま手を引いてお城の下のベンチに座る。

hr『今日…答え…くれるつもりでいる?』

俺がそう聞くと、こちらに向き直り『うん』てうなずいた。

hr『いいよ。今…教えて。もう一回言うけん
俺の…彼女になって欲しい。』

A『ハルトくん…ごめんなさい。
私…ハルトくんの彼女になれません。』

何となく…分かってたけど…俺のことが好きじゃないん?それとも…他の人の彼女になりたいん?そう聞いたらAは言う

A『最初…ハルトくんは悪ガキだって思ってたの。』

こいつ口悪いなwww

A『でもちゃんと知ればすごく優しくて…頼もしい。全然悪ガキどころか大人だし、ドキっとしたんだよ。好きって言ってもらえて嬉しかった。

……だけど…私の中では出会った頃から特別だった人がいたの。 その人の…彼女に…なりたい。
ただ…好きの違いに気が付けなかった私のせいで傷ついた人たちがいる。
その人たちのことを思うと…彼女になりたいけど…その手を取る資格が自分にはないと思ってる。』

hr『断るつもりなん?』

A『…うん。』

何やそれ。好きなやつが自分のこと好きって言うてくれてんのに、その手取らんのならそんなん…俺何で振られるん?

hr『……ならやっぱ俺と付き合ったらいいやん。』

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作者名:tumetume | 作成日時:2021年12月19日 14時

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