愛され家政婦の日常〜アノトキ編〜 (ページ16)

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16アサヒページ16

コンコンコン

ms『アサヒ？マシホ…』

まっしーや、ドアを開けて迎え入れる。
連絡なしに珍しいな…

as『急にどうしたん？』

そう聞くと『んー？アサヒと話したいなぁと思うて来た』っていつもの少し高い声でやわらかく言うまっしー。

as『話？何の話？』

ms『アサヒさぁ…ホンマに何でもないん？』

as『何が？』

ms『何もなかったん？今も何もないん？』

何の話？全く先に進まへんなw こんな言い淀んでるまっしーも珍しい…

as『何が言いたいん？なんの事？』

ms『………Aのこと…あれ、みんなの勘違いなんよね？』

as『A？あぁ…美術館で会った話？みんなAは俺のことが大好きやって思うてたんよね？w まぁ、好きやと思うけどねww』

ms『えっ…？』

as『フフッ…まっしーA好きなん？』

ms『………』

返事が無いから肯定と思うとくわ。そんで俺のことが気になってる訳やね。まぁAは俺のこと好きなんちゃう？友達としてくらいにはww
だいぶぶっ飛んだ誤解が生まれてたみたいやけど、俺としては正直おもろかったわ〜。
初めから誤解されとると分かってた訳やなくて、Aと会った話してる時…途中みんなの俺に対する態度が微妙に変わってん。

やからあれ？もしかして…？と思うて
「“大好きな人だからお洒落してきた“って可愛いこと言うから、セルカ撮ってあげたらめっちゃ興奮してた」
って言うてみたら案の定みんなこの世の終わりみたいな顔しよったw
そう思ってるならしばらくそう思わせとくか〜なんて軽いノリやったんやけど、みんなの動揺が思ったより激しくて何や言い出しにくくなってもうたw

今は誤解は解けてるはずやけど…

as『俺、Aと気が合うんよ。一緒にいて楽やねん』

そう…長く一緒にいた友人とか姉弟みたいに楽やねん。時間の流れみたいなんが似てるんよな。

ms『それってアサヒもAが好きってこと？』

as『そら好きやなぁ。楽な友達や』

ms『あ…友達？』

as『まっしーごめんw意地悪かったなぁ。Aもそうやと思うよ。もう好きって伝えたん？』

ms『いや…まだ…』

as『ふーん…本気なら伝えんと、こうやって俺のとこ来てるのまっしーだけやないからね。』

ms『え？ホンマ？そら…焦るな…』

それからまっしーは作戦立てるわって笑ってから、礼を言うと部屋を出ていった。
こうなると…俺はAの味方でおりたいな。
本人分かっとらんやろうけどモテる女は大変やね〜。