愛され家政婦の日常〜アノトキ編〜 (ページ13)

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13イェダム(52,59〜61) ページ13

yd「サヒヒョン…。さっきジフニヒョンに聞いたんですけど、ヌナ大好きな人に会いに行ったって…それって…」

ある日仕事でYGの社屋に集まっていると突然ジフニヒョンから聞かされるその話の内容が…あまりにショックで言葉が継げない。

サヒヒョンがみんなより少し遅れて到着したので思い切って聞いてみた。

as「大好きな人？………あぁまぁ間違いではないな。ニコニコして超嬉しそうにしてたから。Aにだって大好きな人くらいいるでしょ。」

as「“大好きな人だからお洒落してきた“って可愛いこと言うから、セルカ撮ってあげたら写真欲しい！って言うから送ってあげた。」

サヒヒョンは照れもせずあっさりと認めてしまう…
「大好きな人くらいいるでしょ、それは俺だけど」とでも言うように当然のように話す…。

まさか?!俺はヌナに歌を聞いてもらって。ヌナは泣いてたし、みんなの前で抱き締めたり、その上俺の胸に頭を預けて寝てたんだから…ライバルよりリードしてると思っていた。ましてやサヒヒョン？リングにあがると思ってもいなかった…

それからしばらく上手く立ち回れなくて…丁度同じ頃ジェヒョギヒョンも落ち込んでいたけれど、俺も同じようなものだった。このままではダメだとサヒヒョンと直接対話をするためにヒョンの部屋を訪ねた。

コンコンコン

「ヒョン、イェダムです。」

どうぞ〜といつもの様に返事をしてドアを開けてくれるヒョン。
直接対決のつもりだったけれど、顔を見たら何から話せばいいのか…自分が勢いだけでここまで来たことを痛感する。

as「どうした？イェダミ」

yd「ヒョン……」

as「なに深刻な話？」

yd「あの……ヌナの…こと。」

as「あ〜…イェダミは本気なの？」

ヒョンは分かってるんだ。負けられない、俺は「はい」ってヒョンから目を逸らさずに頷く。

as「ふ〜ん。良いんじゃない？」

え？それだけ？

as「ふふっ。本気なら止めることも咎めることもしないよ、他にも本気のやついるかも知れないし決めるのはAだからね…」

これって…？何人ライバルがいてもヌナはサヒヒョンを選ぶはずだってこと？
何にしても余りにも余裕そうなその態度が…まるで自分はヌナから好かれている男だと言っているようで…
部屋を出る頃にはここへ来た時に持ちあわせていた勢いもいつの間にか何処かへと消え去っていた。