第二十六話 ページ27
｢…聞いてた？｣
｢あぁ｣
既に取引相手の逮捕は済ませたらしい。
無線からは黒田さんの声ではなく零くんの声がした。
ターゲットには全く悟られていないらしく風呂の中で鼻歌を歌っているのが聞こえる。
｢もう情報絞りきった気がするんだけどさ、零くんはどう思う？｣
｢あぁ、もう潮時だろうな｣
｢だよねー、じゃあ部屋の前に5人くらい待機してて｣
｢了解。…突入のタイミングはどうする｣
｢えーどうしよー｣
今回は事に及ぶつもりは無い。
というか誰があんなド畜生とするか。
んー、とても難しいぞこれ。
…私、突入の指示とか出来るのか？
ターゲットに感づかれたら終わりじゃないか？
…よし、考えない事にしよう！
｢零くん｣
｢なんだ｣
｢突入のタイミングは君に任せるよ｣
考えても思いつかなかったので考える事を放棄した。
零くんならきっと上手くやってくれると思う。たぶん。私の部下だし。
｢…理由は｣
｢いや考えても分かんなかったから｣
｢馬鹿だな｣
｢ひどいなぁ｣
こやつ…私の扱いを心得始めている…！！
恐ろしい子。
｢分かった。突入はこちらのタイミングでする｣
｢ありがとよろしくー｣
ちゃんと了解してくれる零くん好きだよ。
すっかり私の部下らしくなって…お母さん嬉しいわ…うっうっ
…うん。
恐らくこちらの様子は無線を通じて聞こえるだろう。
｢じゃ、そろそろ切るねー｣
｢分かった｣
無線を切ろうとしたところで、言ってみたい言葉ランキングVer.私の1位にランクインする言葉が言えることに気づいた。
この状況、ピッタリじゃないか。
あーでも絶対後で零くんに呆れられるな…
うん、しょうがない。
言ってみたいものは言ってみたいんだ！！しょうがないだろ！！
｢零くん｣
｢なんだ、切るぞ｣
｢…抜かるなよ｣
｢ﾌﾞﾁｯ｣
…切られた。速攻で。
抜かるなよって言ってみたかっただけだもん！！いいし！言えたからいいし！あの野郎！
切れた無線をグリグリし、ターゲットが風呂から上がるまで作戦を練る。
問題はこの無線がターゲットにバレないか、である。これ大事。
…いや大丈夫だ。
この無線、ピアス型になってるんだった。
そういえばオーダーメイドで作ったのだ。高かった。
…じゃあ次。
零くん達が来るまでにどれだけプラスで情報を引き出せるか。
絶対あいつ逮捕されても何も喋んないもん。
えーどうしよー
ボーッとそんな事を考えていると、ガチャ、と風呂場から音がした。
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こゆり(プロフ) - maoさん» ごめんなさい返してなかったことに今気づきました？！？！申し訳ない〜！！更新遅くなり本当に申し訳ありません、これからも頑張って更新させて頂きますのでよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年2月17日 21時) (
レス) id: 0181189958 (このIDを非表示/違反報告)
mao(プロフ) - そんないつも小説で楽しませてもらっているんですから当たり前のことですよ。惚れるなんて照れちゃいます！今日の分読ませてもらいました！すごくドキドキでここあとの展開が楽しみです！更新ファイトです!! (2018年5月30日 16時) (レス) id: 5697599ead (このIDを非表示/違反報告)
こゆり(プロフ) - maoさん» 労いのコメントありがとうございます！暖かいお言葉に私が惚れそうです、どうすれば...！？今日は三話更新出来ましたので楽しんで頂けると幸いです。 (2018年5月30日 16時) (レス) id: e436296e4e (このIDを非表示/違反報告)
mao(プロフ) - お疲れ様です!相変わらず面白くてついつい目が離せないです！続きが気になりますが自分のペースで更新していいですからね。次回作も楽しみに待ってます！ (2018年5月30日 8時) (レス) id: 5697599ead (このIDを非表示/違反報告)
こゆり(プロフ) - maoさん» コメントありがとうございます！私も凄いこの子のキャラクター好きで楽しく書かせて頂いてます！更新ゆっくりになってしまうかと思われますが気長にお待ちください…！ (2018年5月27日 22時) (レス) id: e436296e4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆり | 作成日時：2018年5月9日 1時
