第一話 ページ2
バーボンside
「バーボン、任務だ」
ある日組織でジンにそう告げられた。
またか、とは思いつつも思っている事が顔に出ない様ポーカーフェイスを貫く。
「はい。それで内容は?情報収集ですか」
「いや、今回の任務は取引の金の受け渡しだ。場所は米花水族館、相手は○○企業の社長。準備しておけ」
「分かりました。では」
「あぁ、それと」
「まだ何か?」
「今回は取引に補佐を付ける。米花水族館へは2人で向かえ。そいつのコードネームは…」
“アドニスだ”
…アドニス?聞いた事は全く無い。
新しく幹部へと認められた者だろうか、そんなこちらの考えを読んだかの様にジンは続けた。
「アドニスは組織に加入して間も無い。NOCかどうか探りを入れる意味でも少人数での取引に参加させる」
「…そういう事ですか。了解」
「取引は三日後だ。抜かるなよ」
「余計なお世話ですよ」
ふぅ、と息を吐いて今日の予定を確認する。
確か今日は…
「午後からポアロでバイトか…」
「ポアロってなんですかっ??」
「…っ?!」
咄嗟に戦闘態勢をとる自分は我ながら物騒だと感じる。
見ると、ジンが立ち去ったドアの影からぴょこん、と女性の顔が飛び出していた。
「…貴方は」
「さっき紹介して貰ったアドニスです!今度の任務が一緒だそうなのでご挨拶に伺おうかと」
「っ…ぁあ、なるほど。そうですね、今度の任務よろしくお願いします」
そう言ってニコリと笑顔を向ければふふ、と微笑が帰ってくる。
綺麗な微笑みだなとふと感じた。
「イケメンですねバーボンさん」
「いえ、そんな事はありませんよ。むしろ、貴方の方がずっと綺麗だ」
「わっ口説かれた!!お世辞はいりませんよ!!いかにも女たらし、って感じの顔してますよね貴方」
「ありがとうございます」
思わず苦笑いを向けた。
まぁよくハニトラを使う故にあまり否定は出来ないのだけれど。
「ところでポアロってなんですかっ!?バーボンさんのバイト先??」
「潜入先ですよ」
「へぇえ!大変ですねー!」
「えぇ、そうかも知れませんね」
そういえば、と思い出す。
この女と取引をするのはNOC調査の意味もあったか。
丁度いい、今のうちに仲を深めておくか。
そう思いその日は彼女に付き合った。
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こゆり(プロフ) - maoさん» ごめんなさい返してなかったことに今気づきました?!?!申し訳ない〜!!更新遅くなり本当に申し訳ありません、これからも頑張って更新させて頂きますのでよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年2月17日 21時) (レス) id: 0181189958 (このIDを非表示/違反報告)
mao(プロフ) - そんないつも小説で楽しませてもらっているんですから当たり前のことですよ。惚れるなんて照れちゃいます!今日の分読ませてもらいました!すごくドキドキでここあとの展開が楽しみです!更新ファイトです!! (2018年5月30日 16時) (レス) id: 5697599ead (このIDを非表示/違反報告)
こゆり(プロフ) - maoさん» 労いのコメントありがとうございます!暖かいお言葉に私が惚れそうです、どうすれば...!?今日は三話更新出来ましたので楽しんで頂けると幸いです。 (2018年5月30日 16時) (レス) id: e436296e4e (このIDを非表示/違反報告)
mao(プロフ) - お疲れ様です!相変わらず面白くてついつい目が離せないです!続きが気になりますが自分のペースで更新していいですからね。次回作も楽しみに待ってます! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 5697599ead (このIDを非表示/違反報告)
こゆり(プロフ) - maoさん» コメントありがとうございます!私も凄いこの子のキャラクター好きで楽しく書かせて頂いてます!更新ゆっくりになってしまうかと思われますが気長にお待ちください…! (2018年5月27日 22時) (レス) id: e436296e4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こゆり | 作成日時:2018年5月9日 1時