３４魚 ページ6
『シルクー行くぞー』
「おー、ちょいまち…おっけ！」
今日はシルクと美容院に行く予定。
それもこれも、どうやら例の映画の撮影が終わったらしく黒髪に戻せるらしい。
『久しぶりに見るな〜お前の黒髪』
「確かに、お前が復帰した時はもう茶色かったもんな」
『いやまじあの親父さんがよく許したなって思ったよほんと』
俺たちのことも、バレたらどうなるかな…
そんなことを考えてちょっとセンチな気分になる。
兄貴は元々気づいてたみたいだけど…なぁ。
「予約してあんだっけ？」
『…あ、おお…この先の角んとこ』
綺麗なビルの４階にあるちょっと静かな美容院。ここはそれぞれが個室になっている特殊な店だ。
俺たちはそれぞれに別れ、お互いの完成を心待ちにした。
「Aちゃん久しぶり〜！見てるわよ動画〜！ちょっと見ないうちに有名人になっちゃって！」
この人は俺の担当さん。
入院する前からずっと変わらず担当してくれている。ちなみにオネェ。
『へへ…まぁ病気さえなければ元々そこにいたんすけどね』
「んま！そうだったわねぇ〜で、今日はどうする？」
『みんな髪短いからさ、サイドは長めに残したいんだ。めっちゃ前下りにしてもらって赤メッシュ入れたい』
ここ1年はまともに切っていないから前髪は目にかかり、後ろも首より長い。
「後ろはバッサリ行くのね！任せて！」
シルクのイメージカラーはどうしても入れたくて、無理な注文。
デザインに関してはこの人に全部任せている。信頼出来る腕の良さだからな。
「Aおっせぇな…」
「あら〜もうすぐよ。自分でセットしたいんですって」
「あ、はい」
初めて連れてこられた美容室。黒髪に戻った俺は何となく、幼く見えた。
俺もあいつに顔合わせる前に最終チェック…よし、服装も変じゃないな…
『ごめん諒！待たせた！』
扉の奥から出てきたAはバッサリと髪を切り、サイドだけ長いよくアニメで見る髪型になっていた。
「いいじゃん、似合ってる」
その長いサイドの髪には赤いカラーが入っていて、なんだか俺のモノのような気がした。
『諒は…なんか…あれだな、幼いな』
「うるせーよ見慣れてるだけだろ」
『へへ、帰ろうぜ』
美容室を出てすぐにタクシーで帰った。ま、動画のためなんだけど。
車内、Aはずっとメッシュの部分を触っていた。
見て、お前の色なんて言うもんだからその場で押し倒してやろうかと思ったわ。
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ぐるり。(プロフ) - しみずさん» んわー！しみずさんありがとうございます！無意味なパート2ですが、今後ともよろしくお願い致します(ﾉﾟДﾟ)ﾉ↑↑↑ (2018年1月13日 9時) (
レス) id: d12cac2abb (このIDを非表示/違反報告)
しみず(プロフ) - わわわ、いつの間にパート２…！！続編おめでとうございます、これからもひっそりとファンで居させてください…！！無理のなさらない程度に更新ふぁいとです…！！ (2018年1月13日 3時) (レス) id: 516966c55c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐるり。 | 作成日時：2018年1月12日 18時
