南波刑務所のタラシ修理員２【男主】

さりげなく13房メンバーもでてます。本当にさりげなく ページ21

Aは[マイバチ]と呼ばれるものを鞄から取りだし、構える。


『んー…しばらくゲーセンにも行けてなかったし…大丈夫かな…』


ニギニギとマイバチの感触を確認しながら不安そうに言う。


｢それなら一番簡単な[アルカトラズ]から始めてみたら？｣


『ほー。これってそれぞれの刑務所の名前で難易度分けされてるんだ』


表示された難易度は簡単なものから[アルカトラズ][羽山][南波女子][南波]となっている。


Aは一通り曲を見てから[ナンバカ脱獄理論]という曲を選ぶ。


『さて…あ、そうだ。話しかけないでよ三鶴』


｢分かってるよ♪もうあんな目には遭いたくないしね…｣


『あれは明らかに三鶴が悪かったでしょ…』


ドン！とAが太鼓型のゲームを叩く。


難易度はもちろん[アルカトラズ]だ。


オリジナルの[鬼]レベルに匹敵するような譜面が流れていく。


しかし、そこは持ち前の[主人公スキル]！ｷﾗｯを使いミスなく打っていく。


｢フルコンボだ！やったな！｣


画面には太鼓型キャラクターの代わりに百子の二等身アバターが出る。


それが百子の声でガッツポーズを取った。


『おおー、ここも変えてあるんだ。この声は？』


｢看守長本人。ハジメの写真を渡したらあっさり協力してくれたよ♪｣


『圧倒的ハジメ力パネェ』


そのまま真顔で難易度[羽山]を選ぶ。曲は変わらず[ナンバカ脱獄理論]だ。


[羽山]も同じようにあっさりとクリアする。


ただ、先程より｢可｣が多くなった気はする。１、２個ほど。


気づくとAの周りにギャラリーが集まっていた。


｢Aさんってこういうゲームとか得意だったんですね｣

｢俺がAと会ったのも三鶴に無理矢理連れていかれたゲーセンが最初だしな｣

｢俺ちゃんは普通に南波刑務所で会ったけどね♪｣

｢こういうゲームも強くなるために必要なのでしょうか…｣

｢集中力とかは鍛えられるんじゃないの〜？｣

｢黙れカス｣

｢厳しい！｣

｢ねーねーAちゃん。僕にもそのゲーム教えてよ！｣

｢イケメンはなんでも出来て良いよな！｣

｢ウノお前なぁ…｣

｢なあ、A。俺にもそのゲーム教えてくれよ｣


『ニコも15番君もこれクリアしてからね。ちっと巻きで行くから』


キャワキャワと騒がしいギャラリーの音声をシャットダウンする。


曲は[ナンバカ脱獄理論]。難易度は[南波]


誰が見ても分かる、最高難易度だ。ゆっくりと息を吐く。


気が狂いそうなほど複雑な譜面が流れてきた。

フルコンボだドn((著作権による強制終了→←会話文より文章が多くなってしまったように感じる。…くそう！

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