誕生日 ページ33
誕生日ネタです!
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今日はお父さんの誕生日だ。
今年は家族が全員揃っているわけだし、特別派手にやりたいなぁ。
…と言っても後日開かれるポートマフィアでの宴には勝てないし。何しよう…
「お母さん。」
「あら、なあに?」
お母さんがいるキッチンに行くと甘い匂いがした。
「何か作ってるの?」
「ええ、ケェキを焼いているのよ。今日は中也さんのお誕生日でしょう?」
ケェキかー。
お母さんが焼くなら必要ないな。
「何か用事があった?」
「ううん。大したことじゃないから。」
直哉の所に行こうかな。
「なーおや。」
弟である直哉の部屋を覗いた。
「ん?何だよ。」
「今日お父さんの誕生日だけど、何か用意してる?」
「当たり前だろ。」
直哉はそう言って引き出しから万年筆を取り出した。
「万年筆なんてどこで買ったの?!」
「俺の前の小遣い舐めんなよ。」
みんなあげるものきまってるんだな。
昔は何あげてたっけ?
確か…あれだったか。否、この歳で渡すのは恥ずかしすぎる。でも金欠だし…
…もういいや。どうにでもなれ。
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「中也さん/お父さん、誕生日おめでとう!」
「ああ、有難うな。」
お父さんは照れ臭そうに頭を掻きながら答える。
お母さんはケェキを切り分け、直哉は万年筆を渡しに行っている。
やばい、めっちゃ恥ずかしい。
「Aは何くれるんだ?」
「………」
「黙ってたらわかんねぇよ。ん?」
「…手紙。」
そう言った瞬間お父さんはぽかんと口を開けた。
「〜〜〜っ!やっぱ今度代わりの物わたすか」
「否、俺は手紙がいい。くれよ。」
お父さんは手を伸ばしてくる。
私は観念して手紙を渡した。
受け取ったお父さんは数秒だってから滝のように涙を流した。
「えっ?!ちょっ!」
「A!!俺も大好きだぞぉぉぉぉぉ。」
鼻水を流しながらこっちへ近づく。
「汚いからあっち行って!」
「Aーーー!!」
お母さんと直哉はその様子をクスクスと笑いながら見ていた。
「ちょっ、助けてってば!!」
その日はどれだけ豪勢な誕生日会より楽しかった。
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ヘロー - 良い家族ですね!! (2019年5月9日 18時) (レス) id: 5c30253006 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - 梶井さんが好きな岩野泡鳴さん» コメントありがとうございます!そうですね!高校生編と並行してifとして作らせてもらう予定ですので、乞うご期待です! (2019年5月2日 19時) (レス) id: ce823c0f45 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - 梶井さんが好きな岩野泡鳴さん» コメントありがとうございます!そうですね!高校生編と並行してifとして作らせてもらう予定ですので、乞うご期待です! (2019年5月2日 19時) (レス) id: ce823c0f45 (このIDを非表示/違反報告)
梶井さんが好きな岩野泡鳴(プロフ) - 初って事はヒロアカ説あり… (2019年5月2日 4時) (レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - カプチーノ@さん» お返事遅れてごめんなさい!GWに入ったので更新を進めています!是非是非読んでくださいね! (2019年4月29日 11時) (レス) id: ce823c0f45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みつばち | 作成日時:2018年12月30日 23時