中原家の反抗期【中原中也】三学期！

茸 ページ31

「おうよ、手前は国木田だろ？」




「そうだ。太宰が迷惑をかけたな、また変なものを食べたらしく…」





「手前も苦労するな。」





「全くだ…そういえば、Aは大丈夫か？」




「あ？」





「午前中探偵社に来ていた際、太宰が変な茸を食わせていたからな…何事もないようだったから返したが、体調に異変は」



「あんのクソ鯖ぁぁぁぁ！！」





やっぱりあいつがらみか！！





「や、矢張り何かあったか？！」





「そっちの木偶よりはましだが、ちょいと可笑しくなってる…」




そう伝えると、電話口から大きなため息が聞こえてきた。




「同僚として謝る、すまないな…普段の太宰の様子からして、5、6時間で元に戻るはずだ。」





「手前が謝ることねぇよ。太宰は後でぶっ潰す。」






「あ、嗚呼。手柔らかに頼む。」



そういって電話は切れた。




「どうだった？」





「ああ…5、6時間で元に戻るそうだ。」



そういうと2人は胸をなでおろす。





良かった。合格発表までには元に戻るな…




俺も一息ついていると、Aに肩を叩かれた。




「ん？どうした？」





「紙で手を切った。痛い。」





そう言って見せてきた左手からは血がドバドバ流れていた。





「？！？！？！」




取り敢えず手を洗わせ、包帯を巻いた。





…早く戻ってくれ、A…

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