寂れた帽子屋 ページ6
建物はまだ辛うじて残っていた。
「…あ。」
「どうしたの?」
「ここ…」
中也がお気に入りだった帽子屋。
今はもう看板は剥がれ落ち、中はぐちゃぐちゃだった。
中也は私のもう一人のお兄ちゃんみたいな存在だった。
異能力で遊んでもらってたっけ。
「趣味の悪い帽子…だったね。」
「それ云ってたのお兄ちゃんだけだよ。私はかっこいいと思うけどな。」
「そっか。」
「うん。」
私たちはまた歩みを始めた。
そこからは無言だった。
中也。
紅葉姐さん。
森さん。
広津さん。
芥川君。
銀ちゃん。
ごめんね。
ごめんなさい。
私があなた達の存在を消したんです。
ごめんなさい。
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Wiyu(プロフ) - もう泣く、涙が・・・ あぁぁぁぁああーーーー! (2018年8月27日 17時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - 岨風さん» コメントありがとうございます!この後更新して続きを書く予定なのでお楽しみにしててください! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - 誄歌さん» ありがとうございます!ですよね!太宰さんの甘えは私も好きです! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - ヒラハルさん» ありがとうございます!ボロ泣き…!!あなた様の感情を動かせたようで嬉しいです!! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
岨風 - これってハッピーエンドですかバッドエンドですかあああああぁ!!バッドエンドだったら…太宰さん… (2018年8月24日 19時) (レス) id: e97a1e8ef9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みつばち | 作成日時:2018年8月7日 13時