違うんです。中也さん。

お願い10 ページ12

今日は何故か…何故か首領に呼び出された。





勿論ヘマはしてないつもりだし、したとしても尾崎幹部行きだろう。






『…失礼します東雲です。入ります。』






「どうぞ。」







『お呼びでしょうか。首領。』








「うん。少しね。」








『何なりと。』








「…1か月後に大規模な襲撃を行うことは聞いてるかな？」








『小耳には挟んでおります。』








「だろうね。そこで中級構成員をもう少し鍛えてあげて欲しいんだ。」








『襲撃に備えですか？』








「ああ。今回は中也くんや遊撃隊もいるから大丈夫だろうとは思ってるけど、一応ね。」








『へ、へぇ…』





中也…参加するんだ。






「東雲くん。中也くんと何かあったかい？」







『そんなことありません。普段と変わらずいつも通りですよ。支障はありませんから大丈夫です。』








「…嘘だね。君は嘘をつくときに口数が多くなる癖がある。昔矯正したはずなんだけどなぁ。」








『…そりゃすいませんでした。出来の悪い部下で。』








「そこまでは言っていないよ？太宰くんと君は今でも私の右腕だ。」








『…森さんも変わっていませんね。残虐無情な所とか。』








「どういう意味かな？」








『確かに今回は大規模な襲撃ですが、中也さんを持ち出すほどのものではないはずです。それを、徹底的に潰させるおつもりですか？』








「その通りだよ。今回は向こうからの敵対行為だ。反逆者は徹底的に潰して殺す…それが…」








『それが我々ポートマフィアのモットーなのだから…ですよね？』








「流石は一番長く教えてきた部下だ。兎に角、指導の方をよろしく頼むよ。」

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