はち。 ページ9
オスマン「今日はもう閉める〜」
まだ日が沈まないけど、いいのかな？
でも館主さんが終わりっていうならいいか！
「おつかれさまです！」
オスマン「おつかれAちゃん。帰ろか」
この人は仕事終わりはいつもこうやって送ってくれるのだ。ありがとうございます。
やっと日が沈み始めて、夕焼けで明るくなった道を歩く。
オスマン「Aちゃんほーんまに顔広いな。グルッペンは何なん？」
「幼馴染！お友達だったんだね、びっくりしたよ！」
オスマン「…さっき連絡きたねんけど、ゾムは？」
「ゾムさん、…ああ！」
そういえば今日言ってたなあ。
「ワークフレンドですかね…？」
オスマン「え〜？なんやそれ」
ふと手を引かれてバランスを崩す。
マンちゃんを見上げると、深緑の瞳と目が合った。
近いです。顔が熱い。
「あの…？」
緩く微笑んでいた唇が、その端を一層吊り上げた。
オスマン「いくら俺でも嫉妬しちゃうめう〜」
「めう…」
オスマン「今度俺ともカフェいこな？カップル限定パフェ食べるめう〜」
「えっうん！もちろん！！」
そんなものあったのか…じゃなくて！
マンちゃんは私の手を取って、前より少しだけ速く歩いていく。
「どこか行くの？」
オスマン「行く。どこやと思う？」
悪戯っぽく口に指を当てた。
うーん…かわいい。なのに色気がある。
ひっぱられて着いたのはなんと居酒屋さん。
あ、ここあのお兄さんのところだ…
でもお酒はあんまり得意じゃない、とためらう私を置いて、マンちゃんは思いきり扉をあける。
オスマン「見てや、あいつら」
「…え？」
鬱「おうマンちゃん、グルちゃんだけハブってなにしようって…えっ」
「大先生！」
オスマン「なんや大先生とも、えっ…大先生とも？！」
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作者名：癒葉 | 作成日時：2018年8月11日 17時
