十一羽。 ページ12
side-ZM
ゾム「差別受けてたって言ったやん？」
俺がAに話すことは、キツくも酷くもない。
悩みじゃないし、…自慢に入るかもしれない。
「ええ」
ゾム「あのな、俺はそんなに酷いことされてへんねん」
幸せだった、守られていたってだけの話。
「…そうなの？」
俺は元から人とそんなに関わってなかったし、と口角を上げる。
ゾム「ひとらんとグルッペンが前に出てくれたって言ったやろ？あいつらほんとに過保護やねん」
大先生とシッマに会って、拾われて、俺が入って、ロボロを見つけて…
同じようなやつを見つける度に勝手に仲間に加えて、皆で皆を守ってきた。
誰かが盛り上げて傷を癒して、警戒して危険を回避して、前でやらなきゃいけないことをしてきてん。
ゾム「本っ当仲間意識強いやろ」
疑り深いけどな、とAに視線をやると微笑まれる。
明らかに日本人のものじゃない髪色。
灰色の瞳、白い肌。
グルッペンが簡単に信用したのは、ひとらんが叩き斬らなかったのは。
その外見のためか、その微笑みの無邪気さか。
ふと頭の中にある考えが浮かんだ。
ゾム「お前はどう信用できて、どう信用してくれるん？」
どっちにしたって俺らは中途半端。西洋人でも日本人でもない。
Aの首に手をかけた。
一瞬体を強張らせたこの娘は、笑って俺の首に手を伸ばした。
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癒葉(プロフ) - 星空りゅなさん» ありがとうございます！月末はもっと力を入れて更新したいと思います(〃'ω') (2017年8月15日 16時) (
レス) id: 0156353fc1 (このIDを非表示/違反報告)
星空りゅな - とても面白いです…！ゾムさん好きなので書斎のお話嬉しかったです！更新待ってます、更新頑張ってください！ (2017年8月15日 12時) (レス) id: e1f99b34a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：癒葉 | 作成日時：2017年8月9日 10時
