武装 ページ29
兄さん目線
戦争中は武器庫に敵が侵入する事が多い
兄さん「本拠点から離れてるからとはいえ、多すぎるだろ」
撃って切って刺して・・・色んな死に方をした敵兵がむしろバリケードのように積み上がる
面倒だしガトリングでも撃つか？
そんな事を思いながらタバコを吸っているとまた１つ気配がして剣に手をかけた
『私は切らないで下さいね』
凛とした声に振り返れば空の麻袋を持ったAが此方に来ていて正直焦った
兄さん「何でお前が此処にいるん？地下に避難させたってチーノが言ってたけど」
『暇なので親子ゲンカしようかと思いまして』
Aは俺の横をすり抜けて手榴弾やスイッチ式の時限爆弾、小型のナイフやワイヤーを麻袋に詰めていた
兄さん「コネシマは今負傷中で親子ゲンカ所じゃねぇだろ。まだ安否も分かってねぇのに」
『私が探します。人手が足らないんでしょ』
兄さん「お前みたいな戦争も知らないガキに何が出来るって言うんだよ！分かったらソレ置いて地下へ戻れ！」
死にたきゃ死ねば良いとか足手まといだとか思うよりもAの体が心配になった
髪はほぼ全て抜け落ち体は痩せこけ誰がどう見ても死にかけているのにまだ動こうとする
そんなコイツが怖かった
俺らが育てたとかそんな恩すら無いはずなのに
むしろ傷付けて苦しめて病気を悪化させたのも俺達なのにそんな俺達の為に何かしようとするコイツを見るのが嫌だった
頼むから地下で待っていてくれ。この２ヶ月で皆心の準備が出来てるんだ
この戦争が終われば俺達はお前に謝れる
ちゃんとした大人として遅すぎるかも知れないがお前に色々教えて。生きてて良かったと言える人生にしてやれるように尽力するつもりなんだ
だから
兄さん「送ってやる。地下へ戻るぞ！」
大人用の防弾ヘルメタットやチョッキを重そうに麻袋へ詰め込んだAの手を引いたがAは全く動かず笑った
『貴殿方は本当に優しいですね』
兄さん「は？」
呆気に取られてしまいふとAの手を離してしまった
『貴殿方はとても意地悪です。理解するまで・・・わかるまで、こんなに時間掛かっちゃいました』
兄さん「何っいって・・・」
『私はいい子じゃありません。だから育ての親である貴殿方も実の両親にも親子ゲンカを仕掛けるんです』
Aが言い終わると影から敵兵が出てきて応戦する
『それでは』
攻撃を受け流すとAは全速力で走った
兄さん「っ！行くな！」
俺の声は届かなかった
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たぴくん - めっちゃ続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年9月17日 21時) (
レス) @page34 id: f184817549 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - えっあ重っえあ、こういう作品好きです、応援しとります、更新頑張ってください (2022年9月17日 20時) (レス) @page34 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
冥界の薔薇 - 更新ありがとうございます！とても続きが気になります！更新頑張ってください！ (2022年8月7日 23時) (レス) id: c3c04812a2 (このIDを非表示/違反報告)
冥界の薔薇 - このような話めっちゃ好きです！他の作品も全て読まさせてもらいました！無理はしない範囲でいいので頑張ってください！応援しています！ (2022年8月2日 9時) (レス) id: c3c04812a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春よこーいw | 作成日時：2022年7月6日 3時
