【あんスタ】夏と、花と、1杯の紅茶。【紫之創】 (ページ1)

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突然現れた少女は、ぼくの目の前に現れて、ぺこりと礼をした。

初めまして。

それが、彼女と最初に交わした言葉だった。

＿＿＿＿＿

とある初夏の暑い日、蝉はもう鳴き始めているし、廊下内のクーラーもつけてある。

やっぱり今年の夏も暑いと今日のニュースで言っていたし、これから厳しい暑さになるのだろう。

今日持って帰る分の教科書をトントンと並べ、入学してからまだほんの少ししか経っていない鞄に入れる。

ガヤガヤと騒がしい教室をみて、この騒がしさも夏休みがあるからなくなるのか、なんて思ってしまう。

少し寂しいような、でもRa*bitsとしての活動はあるし、学校には出てこなくてはいけないからその寂しさも和らぐのだろう。

ふと、黒板に目を向けた。

7月〇日、△曜日。

今日は何かがあったはずだ。
う～ん、と少し唸って考えていたが、ハッとして顔を上げる。

「そうでした…今日、紅茶部の活動日…！！」

そう、自分が入っている部活の活動日。

゛紅茶部定例のお茶会゛

があるのだった。

凛月先輩と会長さんはもういるのだろうか、自分の為に待たせてはいけない。

そう思い、彼は急ぎ足で放課後の教室を抜け出したのだった。