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# one ページ3

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AM5:00___



手に持っていた愛用のシューズを下ろし、靴紐を結ぶ。


履き潰されてボロボロになった蛍光オレンジのシューズを見て、少しばかりの優越感に浸るが、まだ若利さんには敵わない

エースであるあの人の体力は化けもんだ


でも、リベロである俺にもそれくらいの体力は必要になってくる

守備の要がスタミナ切れなんかなったらチームに迷惑がかかってしまう。
…それだけは勘弁だ。






だから、今日はどれくらい走ろうかな。



なんてことを考えながら、靴紐を結び終えた俺は玄関を出る




『あ、』



そこに見えたのは身長189cmの後ろ姿

大きく、がっしりとした背中からは王者の風格が滲みでている


あぁ、この人には敵わない。


そう思わせるようなオーラが。



俺にはそんなオーラないもんな、とか思いつつ見ていると、俺の視線に気づいたかのようにこちらへ振り向く若利さん

…ちょ、人の顔見て笑わないで




「Aか。おはよう。」

『おはようございまーす』




大抵のチームメイトを名字で呼んでいる若利さんでも、俺のことは名前で呼んでくれている

まあ同じ日本代表ですから?((


ついでに言えば、試合になると俺は若利さんを「若」って呼ぶ

世界みたいなレベ高な大会で「若利さん」って長いじゃん…



ってそれは置いといて。




『人の顔見て笑うのは失礼ですよ。私、そんな子に育てた覚えありませんっ!』

「あぁ、すまない」

『え、なにかツッコんでよ』

「今日は寝癖がついているんだな、と思ってつい笑ってしまった」

『スルーですか…?』




って寝癖?え、寝癖?

そう思って頭を触ってみると確かに寝癖があった
一部分だけピョコンとはねている


…学校にはちゃんと整えて行かないとな




「そうだ、今日は一緒に走らないか」




突 然 の お 誘 い

まあ、1人よりは2人の方がいいし、なにより若利さんが迷子にならないように…


いつだかは青葉城西行ってたしなぁ…(遠い目)




『いいですよ、行きますか』

「あぁ、」




話しながら体操していた俺らは走りだした。

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lemon tea(プロフ) - めっちゃいいとこで終わりますやん.......悲しい....... (2022年9月19日 0時) (レス) @page39 id: 4be2ebfdd4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 初コメント失礼します!これからの展開が凄く楽しみでしたが完結してしまっていて残念です、、、これからも応援してます! (2021年6月9日 20時) (レス) id: cfb7b828ee (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 菅原さんと弟くんがこれから、どうなるのか気になります。更新、頑張ってください。 (2020年8月13日 17時) (レス) id: 5ad600b11d (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - すごく面白いです。更新頑張って下さい。応援してます! (2019年8月26日 20時) (レス) id: 6335ea7698 (このIDを非表示/違反報告)
sakuya(プロフ) - 久しぶりに読み返しました!気になるところで止まっていて、とても気になります!!更新待ってます! (2019年8月15日 23時) (レス) id: 251273f07f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:囃子もやし | 作成日時:2017年2月5日 12時

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