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佐藤「ちょっと待ってて」
「はい」
なんだか騒がしいロッカールーム。
その部屋の中からは、私の大好きな人の声も聞こえる。耳に残る、関西弁。直ぐに勇人だって気づく。
“今日なー、Aの卒業式やってん”
“ホンマは見に行きたかってんやけど、さすがにヤバイやろ? 我慢や我慢”
まさかここに私が居るなんて思っていないんだろうな。全部聞こえちゃった。
佐藤さんが部屋に入って数分すると、なんだか静かになってきた。関西弁も聞こえなくなる。
みんな練習しに、グランドに行ったのかな。
佐藤「浅香さんっ、早く早く」
「はいっ」
今がチャンスとでも言うかの様に、手招きをする先輩、佐藤さん。急いで部屋に入ると……
「あっ、阿部さん」
阿部「久しぶり、Aちゃん。じゃあ始めるか。佐藤、頼んだ」
佐藤「了解です」
阿部さんからの指示でグランドへと向かった佐藤さん。もう作戦があるらしい。大がかりなことになっちゃったな。
「あの、なんか大がかりになっちゃって……」
阿部「あっ、気にしないで。俺らもさ、いっつも勇人にイタズラされてばっかで。今回みんなでやり返してやろってことになって」
「そうなんですねっ」
阿部「だから、絶対成功させような」
「はいっ」
仲間の印のグータッチを交わし、作戦を確認。
阿部さんが必死に悪巧みをする、子供の顔になってきた。
阿部「内通者は、全部で10人。俺とAちゃんと、佐藤。後は、杉内、山口、村田、長野、宮國、由伸さん。そして原監督」
「原さんもですか!?」
阿部「もちろん。ってか、この作戦の発案者が原監督だからな」
「凄いですね……」
阿部「勇人はもっと凄いイタズラしてくるからな。こんなの全然だよ」
作戦の詳しくを聞こうとした頃、内通者が揃い始めた。
山口「おっ、Aちゃん。本当にこの日が来たねー」
杉内「本当に高校生なんだ。制服着てる」
長野「この前はありがとね、楽しかった」
それぞれにいろいろ喋り出した。勇人はバッティング練習中で、コーチの人に足止めを頼んだらしく、心配はないんだって。
佐藤「じゃあ、後は原監督ですね」
「あっ……」
原「久しぶりだねAちゃん。いや、改めて浅香さん。これからは巨人軍をよろしくな」
「よろしくお願いします」
これで、10人が揃った。
原「よし。勇人にドッキリ仕掛けるぞー」
全員「「「おっす」」」
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ひー(プロフ) - はるかさん» ありがとうございます(><*)ノ~~~~~ (2014年8月20日 13時) (レス) id: 1c229173bd (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 大丈夫ですよー!笑 (2014年8月19日 15時) (レス) id: 4b836620b4 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - ハルさん» ぎゃー、めっちゃ返信遅れちゃいましたっ!! (;_;)/~~~ (2014年8月18日 12時) (レス) id: 1c229173bd (このIDを非表示/違反報告)
izu - 私、大の巨人ファンですが、キャラも名前の呼び方も完璧です!更新楽しみにしてます。 (2014年8月18日 8時) (レス) id: fa9032beb3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ありがとうございます! (2013年11月10日 23時) (レス) id: 10481c6579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひー | 作成日時:2013年10月2日 18時