超特急と (ページ4)

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② サプライズ 2 ページ4

『ただいま～』

｢あっ、お、おかえり｣

『……楽しかった？』

｢やっぱバレた？｣

『当たり前だろ』

軽くおでこにデコピンされて
その後ぎゅっと抱き締められる。

｢ごめん…言えばよかったね｣

『…ありがとう、嬉しかった』

｢…｣

『新鮮だったかも』

｢たまには関係者席じゃない所から
ファンとして見たくて…｣

『わーかってるよ』

おでこにふにっ、と甘いキス。
胸の奥がキュンとなる。

ライブ中、彼だけを見ていた。
海だけしか見れなかった。

普段私を抱いて優しく笑う彼が、
全く違う人みたいで少し怖くなってた。
けれどこの温もりは海なんだって。

｢すっっっっ………………｣

『？』

｢っっっっごい、カッコよかった｣

『…そ？』

｢言葉に出来ないくらい。
なんかすごく、感動して涙出ちゃいそうだった｣

『何でか分かる？』

｢何？｣

『踊ってる時は(人1)のこと考えてるから』

じゃあ私はこれからも、彼が踊る度涙を零すね。

｢海？｣

『何ー？』

｢何この手｣

彼の手は完全に私のTシャツの中に入ってる。

『ん？打ち上げ？』

ふにゃっと笑って海は私の首元に吸い付いた。