目を覚ますと ページ26
●純平
目を覚ますと、カーテンの隙間から木漏れ日が差していた。
「純平？」
身体が重くて、顔だけ声の方に向けた。
「監督…！？」
「良かった、目が覚めたか…。あ、身体起こさなくて良いからな」
「あれ？病院…ですか…？」
「さっきまで拓也と栗原も居たんだ。夜中に高熱出して、病院来たの覚えてるか？」
「うーん……あんまり……」
「そうだよな…今は具合はどう？」
「倦怠感と…ちょっと頭痛いです…」
「そっか…しんどいなぁ。」
「栗さん来て下さって…その後の記憶あんまり無くて…ご存知ですか？」
「電話がかかってきて部屋に行ったら、熱高いし、薬も水も吐いちゃったらしくて。栗が部屋で看病してくれてたんだけど、救急診療にってことになってな」
「あー……どうしてもしんどくて、栗さんに電話しちゃったのだけ覚えています…戻しちゃったのも、なんとなく…」
「39℃もあったからなぁ…。ごめんな、昨日無理させたからこうなった。体調悪かったのに登板させて、ほんとに申し訳ない。」
「すみません、体調管理できてなくて……。」
ほんとはもっと謝りたかったけど、喋るのさえひと苦労。
「いつも頑張って抑えてくれるから、純平に頼りすぎてた。最近、ずっと体調悪かった？きつかったな…ごめん」
「救援失敗して…ストレスとか不安で、食べられなくなったり、あまり寝れない日が…少し多くなって。体調崩しちゃったみたいです…。」
トレーナーさんにも付き添ってもらいながら、いくつか検査してもらった結果。
『過労ですね。少し、お休みを取って下さい』
暑さで体力を消耗する中、精神的・肉体的なダメージが積み重なったことが原因だろうとのこと。
「疲れてるのは、みんな一緒なのに…迷惑かけてすみません」
「大丈夫、何とかするからな。早く元気になって戻っておいで」
「監督……。ほんとにすみません…」
情けなくて、謝るばかりだった。
「純平。ちょっと…心身ともに疲れ過ぎてるな。熱が下がって、元気になるまでゆっくり休め。悪いのは俺たちだから、謝らないで。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トアコージ - いつも素敵な小説を読ませてもらってます！突然ですが、マッチの病系小説も読んでみたいです。もしよろしければお願いします。更新がんばってください！！応援してます！ (2021年8月13日 10時) (
レス) id: f2b8e183c1 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 鷹loveさん» 鷹loveさん！メッセージありがとうございます(^^)楽しんで頂けて何よりです！展開にドキドキしてもらえて嬉しいです☆鍵を預かってもらう、というフラグ満載な状況です（笑）引き続き読んで下さいね！ (2021年6月21日 1時) (レス) id: 95e41a3f5f (このIDを非表示/違反報告)
鷹love - 美咲さん､何時も更新お疲れ様です！一話､一話噛み締めながら､読ませて貰っています！ドキドキ？の展開に私もドキドキで…(何言ってるんだろう)引き続き楽しみに読ませて頂きます！美咲さんもご無理なさらないで下さいね…(^^)！ (2021年6月19日 16時) (レス) id: aca5255b2a (このIDを非表示/違反報告)
九二郎 - 更新頑張ってください！応援しています(´∀｀*) (2021年5月14日 6時) (レス) id: 77aeb9bf3b (このIDを非表示/違反報告)
九二郎 - 僕はどのチームも応援していますが、個人的にはソフトバンクホークスファンです！美咲さんの作品を読み、いろいろな球団のファンにもなりました^ ^ (2021年5月14日 6時) (レス) id: 77aeb9bf3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美咲 | 作成日時：2021年4月11日 4時
