愛されてるみたいです、僕 2nd (ページ4)

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大きな背中ページ4

実況「先頭バッター紅林を香坂のビッグプレーでセンターフライとしましたが、そのあと2連打を浴びた和田。しかしここは5番杉本を空振り三振に仕留めました」

解説「いいコースでしたね」

実況「続いて迎えるバッターは6番宗佑磨。ツーアウト1、3塁です」

実況「初級はインコースにストレート。見逃してストライク」

実況「2球目は……当てました。真後ろに飛んでファール」

実況「バッテリーとしては2球で追い込んだ形となりました。ツーストライク」

実況「3球目は…！おっ！大きなあたりだ！ボールはセンター、いや、ライト方向！」

実況「残念そこには香坂！しっかりキャッチ！スリーアウトです」

解説「今のは凄いですね！香坂選手よく追いつきました」

実況「センターとライトの間、ほぼライト寄りの大きな当たりでしたがセンターの香坂がとりました」

解説「足が速いと守備範囲も広いですからね。柳田選手もいましたが、ここは香坂選手がとる形になりましたね」

実況「香坂は快足とばして外野の深い位置まで取りにきました」

解説「しかも滑り込んでないですからね。余裕を持ってキャッチできているのが凄いところです」

実況「この回香坂のビッグプレーが2つも出ました」

…

柳田「うぇい！優弥ナイスゥ！」

ボールをとってベンチに向かうとき、悠岐さんに頭をペシペシ叩かれた。

よかった。とりあえずいいプレーができたかな。

ベンチに戻れば、守備陣からもベンチの選手からもペシペシ叩かれる。

柳町「ナイスキャッチ！」

中村「ナイスー！」

近藤「ナイス！」

牧原「足はやー！ナイス！」

栗原「優弥ナイス！」

周東「優弥ナイスプレー！」

お声かけを浴びたあと、ベンチに座ってドリンクを飲んで一息。

ぼけーっとしていると、和田さんがわざわざ僕のところへ。

和田「こーちゃんナイス！助かったよありがとう！」

「っう！？いえいえ！和田さんこそナイスピッチングっす」

和田「ほんとにありがとね、またよろしく！笑」

「頑張ります！…和田さん交代ですか？」

和田「うん。今日は結構球数かさんじゃったし、長めに投げたからね。山下くんも降りたし」

「そうですね、お疲れ様です。すいません。和田さんに勝ちつけたかったのに」

和田「ありがとう笑。今日は津森に勝ちつけてやって」

「頑張ります」

和田「じゃ！」

おっきな21番の背中は、ベンチ裏に消えていった。

…くそ、かっこいい。