試合開始 ページ1
そうして始まった試合。
相手の先発ピッチャーは、山下舜平大くん。
同級生ってこともあり、負けてられない!
と思って、本日4打席目に入った。
今日の僕の調子は可もなく不可もなく。
どちらかといえばいいかな?ぐらいのものだった。
1打席目はシングルヒット。
2打席目はレフトフライ。
3打席目はツーベースヒット。
僕はあまり相手ピッチャーとの相性というものがなくて。
本当に自分の調子と、ボールのコース次第で出来が決まる。
苦手なコースといっても、ミートするのはそこまで苦手意識はないので、あまり知られていないようだけど。
4打席目は先制点を入れたいなと思っていた。
スコアボードには互いに0が並んでいる。
そんな中でのツーアウト1、2塁。
僕は我ながら得点圏打率も悪くないし、1、3打席目にヒットを打っていたこともあり、気合いが入っていた。
僕の後ろには頼りになるけんさんと悠岐さん。
点は無理でも絶対に繋ごうと思っていた。
1球目。ストレート。バットに当てたものの真後ろに飛んでファール。
2球目。ストレート。これはアウトコースより外のボール。
3球目。カーブ。下に外れてボール。
4球目。ストレート。インコース高め。タイミングが合わず、当ててファール。
5球目。ストレートが上に外れてボール。
フルカウントに。
山下くんも疲れがあるのだろう。
制球が少し乱れていた。
気合いを入れなおす。
6球目。カーブ。甘いコースだったけど、ストレートを待っていた僕はタイミングをずらされてファール。
そして7球目。ストレート。
僕の得意なアウトコース上寄りのゾーン。でも外だな、そう思って、自信を持って見送った。
身体の向きを一塁に向けた瞬間。
ストライクゥゥ‼︎
え?
呆然とする。
自信を持って見送った、僕の得意なコース。
主審は手でストライクを示していた。
僕、見誤った…?
呆然としながらも、僕の見逃し三振でスリーアウトになってしまったので、ベンチに戻る。
たつさんが僕のグローブを持っててくれて。
肩をポンと叩かれて、守備位置に向かう。
たつさんはレフトなのですぐにさよなら。
考え込む僕の肩を叩いてきたのは悠岐さんだった。
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ななせ(プロフ) - まんじゅうさん» ありがとうございます🙏✨ (1月28日 21時) (レス) id: 7c59750dc4 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう(プロフ) - このお話大好きです!これからも更新楽しみにしています(՞˶・֊・˶՞).ᐟ.ᐟ (12月4日 9時) (レス) @page9 id: bb9a84b7fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななせ | 作成日時:2023年8月17日 22時