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「きったねー顔」
よくやくビンタをやめたキヨが彼の胸ぐらを掴んで見下したように嘲笑する。
彼は怯えと痛みによる脱力感で口答えもせず、聞き取りれないような声でひたすら謝罪を述べていた。
足は先程からもぞもぞと虫のように動かしてどうやら逃げようとはしているようだった。失禁による嫌な匂いがキヨの鼻をつく。
「生かしておいてやろうかなって最初は思ってたよ。Aちゃんのお気に入りみたいだったし。お前に向ける笑顔に嫉妬もしたけど、何よりあの子が元気そうにしてたのが俺は嬉しかった」
キヨはぱっと胸ぐらを離すと彼の足を鷲掴んでリビングと思わしき部屋の方へ引きずる。
途中足をばたつかせ、最後の抵抗と思わしき行為をした彼にキヨは「しつこい」と小指を反対方向に押し曲げて折った。
呻き声が上がってからは何も言わなくなってしまった。
キヨにとって男は邪魔な肉に過ぎず、人として見てはいなかった。
殴ろうが折ろうが、反道徳的な行為という自覚さえ芽生えないのだった。
「部屋せっま…不細工に続き金無しとか、とことん身を弁えて無い奴なんだな」
自分の方が優れているということに優越感を感じると、キヨはさも嬉しそうに笑い男の足をリビングの中央辺りで離した。
まるで自分の家かのようにソファーにキヨはどかりと座り、足を組むと愉悦と言った顔で男を見下ろした。
キヨはこの時間に一番自尊心を得る。
今まで憎みに憎んでいた人間が汚く落ちぶれ、キヨの足元で芋虫のように手も足も出ない無力に等しくなるこの空間。
暗い部屋で独り咽び泣いて薬に溺れる様な自分が結局誰よりもAに相応しいと確信を得る、今この瞬間が唯一キヨにとって安心するのだ。
近しい人間を、彼女を貶す人間を一人一人引きずり下ろしていけばきっと彼女の隣に並べるとキヨは信じきっていた。
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なみの。 - 壊れちゃった主人公ちゃんのふわふわした喋り方好きです・・・！とっても面白かったです。 (10月17日 23時) (
レス) @page48 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
霜はっぱ - 完結おめでとうございます!衝撃の最後!!びっくりしまった。流石です(^^)こういうのいっぱい欲しいです!でもあなたの作品はあなたが操るべきなのでご自身の思うがままに書いてくださいね!ほんとにお疲れ様でした!! (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
草の管理人 - 終わってしまったあああ!!!だがおめでとうございます!!言うのが遅れて申し訳無いです。想像の遥か上を行く最後で口が開いてしまいましたwほんとにお疲れ様でした!わがままですがこれからも病んでる作品いっぱい欲しいです…w (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - るなさん» え〜！？いつもありがとうございます！本当に書いているだけでこちらも体力を削がれるものだったので魂を削って書いた甲斐がありました。そのお言葉大切にします！私もこの作品とてもお気に入りなので愛してやって下さい！最後までありがとうございました！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - 千景さん» 心に刺さるなんてそんな！もったいないお言葉ありがとうございます！重苦しすぎるヤンデレはこれからも書くと思うのでその時はまたよろしくお願いします！ありがとうございました！！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠍
| 作成日時：2020年6月1日 0時
