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13.約束 ページ15

「A……ごめんね、辛い思い…させたね」
「……っ……」
「…俺、気付くの遅すぎだよね…。…どんな声も聞き逃さず、誰より速く救えるように訓練してるはずなのにさ……女の子にこんなこと言わせて泣かせるとか………あー…ちょーカッコ悪…」


啓悟は乾いた笑いと共にそう自嘲して抱きしめていた腕を離し、手を私の両肩に置いた。それから気合いを入れるように小さく息を吐いて、こちらを真っ直ぐ見据える。
いつもとは異なる真面目な表情と射貫くようなその瞳に、どきりとした。


「……俺も、好き。好きだよ、A。…ねぇ、…もう二度と、Aのこと悲しませないから。誰より速く、Aの元に駆けつけるから。……だから…こんなカッコ悪い奴で良かったらさ、Aのこと…俺に守らせてくれんかな」


そう言ってはにかむ啓悟の顔を、ぼうっと見つめる。
少しして言われた事の意味を理解した瞬間、瞳から溢れた雫が流れ星のように頬を伝った。
それはさっきまでの苦しくて冷たい涙とは違う、温かい涙だった。


「っ、ほんとに、ほんとに…いいの…?」
「うん、いいんだよ。Aが好きだから。…そう言うAこそ、俺なんかでいいの?」
「…っ、私も、啓悟が…いいの」


涙でぐしゃぐしゃになった顔で精一杯の笑顔を向けると、啓悟はふにゃりと微笑んで零れる涙を優しく拭った。
まなじりや頬に触れる指先が温かくて、暗く閉ざされた心までじんわりと解けていくようだ。


「…A、ありがとう。…これからもずっと、何があっても俺が一緒に居るけんね」
「…うん。…約束だよ、啓悟」


お互いの小指を絡めて指切りをする。子供じみたやり方だけれど、私達にはそれで十分だった。
そのまま手を繫いで寄り添いながら二人で高い空を見上げる。
濡れた瞳に映る星と月は最初に見たときよりもきらきらと輝いて、綺麗に見えた。

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ABC. - Mさん» コメント有難うございます!!そう言っていただけて本当に嬉しいです…!応援も有難うございますm(_ _)mこれからも期待に沿えるような格好いいホークスをじゃんじゃん書いていきますね!! (4月7日 1時) (レス) id: c992215576 (このIDを非表示/違反報告)
M - ホークス好きなんで、読んでとても良かったです。読みやすいし、ホークスの1つ1つの仕草がカッコよくて読んでて惚れました!話の続きも気になります(^^)これからも応援してます、更新頑張って下さい。 (4月6日 21時) (レス) id: 090483948a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ABC. | 作成日時:2020年3月20日 2時

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