◇◆ Have a sweet time ◆◇ (ページ13)

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私が恋したそのひとは

( 多分 )この屋台のすぐ近くにある私立大学に通ってるひとで

( 多分 )大学１年生

毎週日曜日の１２時頃になると必ずうちの唐揚げ弁当を買いに来るお兄さん

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お弁当のパッケージに具材をつめて、渡す

たった数分の短い時間。

その人がどんな人で、どこに住んでて.....恋人がいるか....なんて

聞ける時間も、タイミングもない

それでも、私にとっては幸せな一瞬。

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ママ「あらーこんにちは！いつもありがとうございますー！」

ママが調理場から顔を覗かせて気さくな挨拶をすると

決まってお兄さんは

「いえいえ！ていうかママさんの唐揚げさいっこうですもん！毎日食べてもぜってー飽きない自信あります！」

って、これまたアイドル級のスマイルで私たち親子のハートを撃ち抜く

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ママの唐揚げが美味しいって.....ちょっと嫉妬しちゃうけど

でも、その笑顔がみれるなら、許しちゃう

ママ「あらやだっ！もー褒めるのがお上手ね、お兄さんは！」

人の気も知らないでフレンドリーに話しちゃってさ！！

私の楽しみ奪わないでよっママったらっ

.

「おーい？.....売り子さん？」

「.....ぇ？....あ、っ！ご、ごめんなさいっ//お待たせしました、唐揚げ弁当ですっ！」

「.....っふふ(笑)」

いつも通り袋に入れてお弁当を渡すと、クスリとそのお兄さんが笑って

なんだろ？って思ったら、細くて白い腕が私の頬へと伸びてきた

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「.....えっ//！！？、あのっ、//....」

「あー！！！ちょっと！じっとして？」

「......//？？」

.

思わずキュッと目をつむると

「.....ん、取れた」ってお兄さんの小さい声がして

ゆっくり目をあけると、お兄さんがキャベツの切れ端を摘んでゆらゆらとさせていた

「可愛いほっぺに、くっついてた」

そして、その切れ端をパクッと食べて

「うめー」って呟いて笑った

.

そんなの.....、// 反則ですお兄さんっ//！！

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「あっ、ありがとうございましたっ....//」

「また来まーす！」

火照った顔を片手で触りながらお兄さんの背中を見送ると

屋台の少し先で待っていたお兄さんのお友達？らしき人たちが「マサキって本当唐揚げ好きだよなー！」なんて言いながらお兄さんと肩を組んで大学の方へ歩いていった

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マサキっていうんだ。あのひと

「......マサキ、さん.....」

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名前を口にしただけで、さっきのことがまた頭に思い浮かんできて

トキメキでどうにかなりそう