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「長太郎くん……」
「ん?」
「どっちから、着替える?」
横目に見ると、長太郎くんは頬をかいていた。
「Aさんからで」
「うん、分かった」
長太郎くんは、荷物を置いて出ていった。
私は、なるべく待たせないようにと急いで着替えた。

「長太郎くん」
「あ、着替え終わった?」
「うん、次どーぞ」
「ありがとう」
交代で、今度は私が部室を出た。

少しすると、長太郎くんも着替えたようで、テニスラケットを持って部室から出てきた。
「お待たせ」
「ううん、大丈夫」
「じゃあ、頑張ってね、マネージャー!」
「はは、うん。ありがとう」
ハイタッチを交わし、私は、部室へ、長太郎くんはウォーミングアップをしに行った。

「さて、と……あれ……?」

「景吾さん!!」
コートにいる彼の元まで走った。
「ん? どうした」
「大変です!」
私は、景吾さんを連れて部室へと入った。

「ほう、レギュラーメンバーの水筒が無くなった、と」
「そうなんです……」
棚の中には、あるはずの八つの水筒が無くなっていた。
「朝はあったんだよな?」
「はい……ありました」
朝練の時は、あった。絶対。
「……検討はついたがな」
「え……」
「多分、元マネージャーの奴らだろ。お前が盗んだと思わせる為だろうな」
「鍵……ちゃんと閉めましたよ!」
マネージャーの私が鍵を閉める係を務めている。開けるのは景吾さんだ。
もちろん、鍵は閉めたあと榊監督に渡す。
「……監督、まさか……」
「……?」
景吾さんはなにかに気がついた様だが、私には分からなかった。
「お前のことを疑う気は微塵もない。安心しろ」
優しく微笑む。それだけで、幾分安心した。
「そうだ、一つ提案がある」
「何でしょう……?」
「まずは、レギュラー陣を集めろ」

景吾さんに言われた通り、レギュラーメンバーを集める。
「何だよ、また何かあったのか?」
亮さんがラケットを肩に起きながら言う。
「ああ、そうだ」
「はあ!?」
「それで、だ。思いついたことがあってな。やるかやらねえかはお前ら次第だが、いいな?」
「まずは言わないと分かりませんよ、跡部さん」
若くんは、これまたつまらなさそうな顔だ。
「ああ、今から言うさ。それはな……」

「跡部様、どうしたんですかぁ?」
景吾さんは、元マネージャー三人を連れてきた。
「もしかして、私たちをマネージャーに戻してくれるんですかっ?」
昨日、私にした態度とは大違いの元マネージャー三人。

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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かるぴん(プロフ) - 面白いです! (2021年2月25日 3時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
いーさん(プロフ) - 愛美さん» ありがとうございます!更新できずにすみませんでした! (2018年6月8日 22時) (レス) id: 1066195b5b (このIDを非表示/違反報告)
いーさん(プロフ) - 悟空の頭撫で隊さん» 忙しくて更新できずにすみませんでした!これから更新していく予定です!! (2018年6月8日 22時) (レス) id: 1066195b5b (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください! (2018年6月3日 17時) (レス) id: dde960ea55 (このIDを非表示/違反報告)
悟空の頭撫で隊 - 更新がんばってください!私この、むーくん大好きです!続き気になりますがんばってください! (2018年3月23日 17時) (レス) id: 1473042b0d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いーさん | 作成日時:2017年8月16日 17時

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