【天月】ねぇ、キスしてよ【歌い手】 (ページ2)

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kiss１ページ2

「お前が喋ると人が不愉快になる」

何年言われ続けてきたんだろうか
もう、あまり覚えてないんだけれども

確か私があまりにもはっきりとモノを言うため
言われたんだと思う

あの時、お前も喋ると不愉快だ
といってやればよかったのかもしれない

まぁ、２１歳になった今、
そんなことを言う気なんてさらさらないのだけれども

「見ろよ！絶対に喋んねぇ・・・・えー・・・なんだっけ？」

「あー、確か・・・そうだ！夜影A！！」

「あー！まさに影！だよな～」

「うっわ、面白くねぇ」

「そう思うんなら笑うんじゃねぇよ」

ゲラゲラとバカ笑いをして、
迷惑もいいところだ

くだらない、
大学四年にもなって悪口しか言えないのか

なんて、心で毒を吐いてみても
絶対に喋らない、喋りたくない

「きゃぁっ！月都くんだぁ////」

「天月くん超かっこいい～・・・本名知ってるのこの大学の人達だけじゃない！？////」

うざったるいくらいの黄色い声

この女どもは相当お頭が小さいらしい
仮にも一般人の天月の本名を知ってる奴なんか山ほどいる

なのにこの女どもは自分たちが特別だと思い込んで
相当見苦しい

あ、天月って言うのは歌い手さんのことね
同じ大学で、同級生、しかも

―――私は歌い手さんのメークアシスタント
色んな歌い手さんにも会ってるし、顔も知ってる、髪だって触ってるんだぞー
・・・・嗚呼、自慢してやりたい

絶対に喋らないけど←

天月「ハハハ、それ面白いw」

よく平気な顔して笑ってられるよね
今をトキめく天下の天月様？

そう、私は知っている
何故知らない人間ばかりのこの大学で、
私が悪口を言われたり、嫌がらせをうけているのか

その中心がコイツ

”天月”だ