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「…ごめんこうちゃん、やっぱ帰るよ」
渡「え？！いや、駄目ですよ！！また福良さんみたいに…」
やっぱり福良さんの件は彼にも連絡が言っていたのか。慌てて口を押さえるところを見ると、伊沢辺りに口止めされていたのだろう。
「だからだよ。こうちゃん達にこれ以上迷惑はかけられないし」
私にも一応人間の心というものは存在している。だからこそ、これ以上仲間が自分のせいで傷付く姿は、見たくない。
彼の制止を無視して家を出る。
荷物を持ち直して早足でエレベーターに向かっていると、突然後ろからグッと腕を掴まれた。
そんな訳がないのにあのストーカーかと急いで振り返ると、そこにはさっきと変わらないこうちゃんが立っていて、酷く、安心してしまう。
…あぁ、神経は図太いから大丈夫だと思っていたが、結構精神的に参っているのかもしれない。
安堵からガクッと足から力が抜けて座り込む。心配かけまいとすぐに立ち上がろうとしても全く力が入らなくて、代わりに流すつもりなんて無かった涙が一筋流れる。泣いたのなんて、中学の時以来だ。
渡「速杉さん…」
「ごめん、こうちゃん…すぐなんとかするから、ちょっとだけ、待って…」
渡「……俺が、後輩だからですか」
座り込んだ私の正面にこうちゃんも膝をつく。
彼の問いに顔を上げると彼は泣きそうな悔しそうな顔を浮かべていて、「なんでこうちゃんの方が辛そうなの」と言うと「逸らさないで」と言われてしまう。
…だって君には、そんな表情は似合わないから。
渡「俺が後輩だから、強がるんですか。後輩だから…頼ってくれないんですか」
「違う」
渡「ｯなら、強がんないでよ…っ、一人で泣くくらいなら、俺に怖いって言ってよっ」
そんな言葉と共に肩を引き寄せられて、彼の香りに包まれる。初めて包まれる彼の温もりに、恐怖が解かされていく。
…自分は、もっと強い人間だと思っていた。神経も図太くて、家に不法侵入されても意外と飄々としてる、そんな人間だと思っていた。
けど今こうして後輩に抱き締められている私は…到底そんな人間とは思えなかった。
今こうして誰かの温もりに安心している私は、到底そんな人間にはなれないのだろうとも、思った。
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AIRI(プロフ) - ありがとうございます！ (2020年4月16日 20時) (
レス) id: 92e76fe8cf (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - AIRIさん» 教えることはできますが、ここではなくコミュの方でメッセージを送って頂けたらお答えできます！ (2020年4月16日 20時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
AIRI(プロフ) - こんにちは。いつも楽しく拝見しております！1つ質問です！俺の家族が増えましたのパスって教えて頂けますか？ (2020年4月16日 20時) (レス) id: 92e76fe8cf (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - ポテとさん» 返信遅くなってしまいすみません！コメントありがとうございます！私もよく「えーこれ書いたの誰だろ」と思って見てみると過去にお気に入り登録した作者さんだった！なんてことが多々あります(笑)応援、感謝致します。 (2020年1月29日 16時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ポテと(プロフ) - 作者さんの書く夢小説好きです。(語彙力)この小説好きだなーと思っていると作者さんだった事が結構あります。応援してます。 (2020年1月11日 4時) (レス) id: 82c559de23 (このIDを非表示/違反報告)
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