73話 ページ19
父「すまなかったね、心配かけて」
何日かぶりの父の声は希望に満ち溢れているような明るい声だった
さっき見た笑顔と明るい声。
本当に葬式で見た父と同じ人物なのか？
と、幼いながらに思っていたが
「おとーさまー！」
と言いながら父に抱きつく妹の姿と
悲しみから抜け出せたのだという気持ちが
そんな疑問をつぶしたため、深く考えなかった
私と兄も父の方へ抱き付き、大好きな父の
優しい匂いに包まれた。
まだ何も知らないあの時は本当に幸せだった。
次の日、私は庭で花を摘んでいた。
すると前に人影ができたので顔をあげた。
そこに立っていたのは知らない人だった。
？「初めまして、A様」
薄い赤色の唇が動いた
貴『…誰？』
？「今日から貴女様のお父上の執事に
なったものです。」
父にはすでに執事がいたはず…
貴『しつ…じ？
なんで？お父様には執事がいたのに…』
私が聞くと向こうは少し困ったような
顔をしながら
？「…しかし今日からお父上の執事は
私です、覚えておいて下さいませ。」
と、最後は微笑みを浮かべながら言った
貴『？わかった…貴方の名前は？』
半分納得しながら彼の名前を聞いた
「私の名前は…
グリード・ステファンと申します。
グリードとお呼びくださいませ」
新しい執事、グリードは私の手を優しく握り
ながら言った。
貴『…うんっ！』
楽しみで胸がいっぱいだった。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年6月27日 14時) (
レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
凛々 - 面白いですね!更新楽しみに待ってますね! (2015年2月7日 16時) (レス) id: a22eaf5910 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2014年12月10日 19時
