その26 ページ26
だが寝不足(というより寝ていない)
身体では
思考もうまく纏まりやしない。
とりあえずその問題は後回しにして置く。
「……あれ、A兄さん、早いですね」
ヒロが起きてきたことに驚き、時計を見やると
もう6時を過ぎていた。
…割と時間ってたつの早いのか?
それとも俺がぼうっとしていたからか?
「…まあな。
とりあえず顔洗ってこい。
飯作っておいてやるから」
そう伝えるとヒロは嬉しそうにはにかみながら
洗面所に向かっていった。
…彼が足の小指を壁にぶつけて悶えていたことは
俺は知らないぞ。見ていない。
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さて、慌ただしい朝を乗り越え
現在時刻10時24分。
俺は家から出たことを少し後悔している。
__現在地、自宅マンションの一階ロビー。
「__嗚呼、柊木先生!
もうっ、何で盗聴器壊しちゃうんですかぁ!!
また取り付けなきゃならないんですよぉ!!?
あ、でも柊木先生の低い声が
脳に響いてゾクゾクしましたぁ!!」
目の前にいるゴシックロリータに身を包んだ
まあ世間一般的に見れば可愛いだろう女が
恍惚とした表情でマシンガンの如く
俺へ声をかけ続けていた。
__ヒロ青年が呼び寄せた災厄、だと思っていたが
コレに関しては俺だったのか。理解理解。
…理解はしたが納得はしてねぇぞ。
とりあえず突っ込みたいことはさて置いて
俺は携帯端末を取り出し耳元に当てる。
「__ああ、警察ですか?
現在ストーカーの被害に遭ってまして」
そう声を出すと目の前の女は
サッと顔を青ざめてそそくさといなくなった。
いなくなるってことは警察のお世話になってまで
俺にストーカーしたいわけではなさそうだな。
「…ま、電話かけてねぇけど」
警察沙汰になるのはごめんだ。
ただでさえ多い書類を自分関係の物も増やして仕舞えば
俺の心労が増えるだけだ。給料はかわらねぇ。
「____あ」
帰ろうと踵を返した俺の背に
そんな声がかかった。
ヒロが忘れ物でもしたのか、と振り向くと
褐色肌の男がそこにいた。
……んん?
もう一度見てもそれは安室透だった。
なぜここにいる。
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あお果実(プロフ) - とても面白いです!これからも応援しています(*´∀`) (2019年3月28日 12時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - この世界観好きだ…更新待ってます! (2019年3月26日 11時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ - とっても面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい! (2019年2月18日 20時) (レス) id: 9d0d0719af (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@岩動(プロフ) - ノルゼリイさん» コメントありがとうございますー!中々の苦労人ぶりに作者自身こうなるはずでは…!と嘆いていま(せん) パソコンは……成り行きですね!壊しちゃいました…。更新頑張っていきます! (2019年2月15日 12時) (レス) id: 1d5638e044 (このIDを非表示/違反報告)
ノルゼリイ(プロフ) - 久しい更新嬉しいです!どんどん苦労人へと変化しちゃいましたね……パソコンなんてやばかったですもん。これからも楽しみにしてますー (2019年2月15日 12時) (レス) id: 8f5d447aaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐峅 | 作成日時:2018年11月12日 0時