その16 ページ16
__目を開けると見覚えのない部屋だった。
とか言ってみたかったりした。俺である。
あれから沢山の書類を書いて申請した。
事務局の奴らにはかなり煙たがられたが
ンなもの関係ない。これは世界線のバランスを保つために必要なことなんだぞ。
と殴ってやりたい衝動を抑えていた俺って偉いぞ。
今日はモンブランを食おう。
…話はそれたが、つい先日、許可が降りて
俺もコナンの世界に向かえることになった。
見たことない場所、というのもあながち間違えてはいない。
新しく俺が手配した住居だからだ。
…いや、一軒家ではないぞ。
流石にマンションだ。
__と。
部屋の外からドタドタと慌しく迫る足音。
誰だ、敵襲か?
んなわけねぇってな。
「おはよう!!A兄さーん!
起きましたかー!」
扉を開けると勢いよく飛びついてくる青年。
ある意味敵襲である。
そして其奴の頭が俺の腹に打撃を与える。
思わず投げ飛ばした俺は悪くない。悪くないぞ。
「…酷いじゃないですか」
「おお、そうかそうか。
俺帰ってもいいんだな?お??」
ズキズキと痛む腹を抑えながら
煽るように言うと、ウッと言葉を詰まらせたヒロ。
わかり易すぎて俺心配。
騙されそうだわ。全部顔に出てるし。
「…謝るので帰んないでほしい…です」
「いや、帰ろうにも仕事とか全部
こっちに持ってきたから帰れねえんだわ。
だから気にすんなよ」
朝は低血圧なため、冷たく聞こえるかもしれないが
別に嫌なわけじゃねえんだぞ、
むしろ徹夜のオンパレードだったあの空間から
出れて俺はハピネスだから。
「…A兄さん!!
僕一生ついていきます!」
「いや一生はちと困るな。お前死ぬぞ」
あーだこーだ言いながらクスリと笑みをこぼした。
なんだか生前を思い出すようで…。
「……そういやお前
なんか用事あったんじゃねぇのか?」
そう思っていたことを彼に尋ねると
サァ、と顔から血の気が引くヒロ。
__あ、なんだか嫌な予感。
「……朝ごはん、って言いにきて…
…その、トースターにパン入れっぱなし…」
同時に鼻腔に広がる何かが焦げている匂い。
互いに顔を見合わせた。
「っおい、お前はパンの救出にいけ!
俺は換気すっから!!」
…何とも騒がしい朝である。
389人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお果実(プロフ) - とても面白いです!これからも応援しています(*´∀`) (2019年3月28日 12時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - この世界観好きだ…更新待ってます! (2019年3月26日 11時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ - とっても面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい! (2019年2月18日 20時) (レス) id: 9d0d0719af (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@岩動(プロフ) - ノルゼリイさん» コメントありがとうございますー!中々の苦労人ぶりに作者自身こうなるはずでは…!と嘆いていま(せん) パソコンは……成り行きですね!壊しちゃいました…。更新頑張っていきます! (2019年2月15日 12時) (レス) id: 1d5638e044 (このIDを非表示/違反報告)
ノルゼリイ(プロフ) - 久しい更新嬉しいです!どんどん苦労人へと変化しちゃいましたね……パソコンなんてやばかったですもん。これからも楽しみにしてますー (2019年2月15日 12時) (レス) id: 8f5d447aaf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐峅 | 作成日時:2018年11月12日 0時