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にじゅうに ページ22

「あ、そうだ」






そうなんてことない声で
太宰が僕へ告げたことは
思わず息をするのを忘れるようなものだった。











「__Aくん。






君の戸籍が見つかったよ」








ヒュ、と息を鋭く吐いた。

さすが、と言うべきか。仕事が早い。











だが、僕には吉と出るか
凶と出るかが重要なのだ。










「…へえ、そうっすかー。

僕どんなやつでしたか??」






至って動揺を表に出すことなく
僕は彼に尋ねたが

その答えは帰ってはこなかった。










____なぜか?



























「__あぁ、いたいた。


《元》ヴィランのヒーロー。クラウン」










突如となく現れた見覚えのある黒い靄と
そこから聞こえる少しかすれたような声。





そして、靄の中から僕へと伸びる手。












…これを、僕は知っている。知っているぞ。












だって僕の戸籍があったと言うことは。

雄英高校があると言うことは。

ヒーローがいると言うことは。















必然的に、ヴィランもいるということ。













「元、ヴィランだなんて、人聞き悪いなぁ。





道化ヒーロー、とでも呼んでくれよ」








そう軽口を叩きながら
伸びて来た手を後ろに下がることで躱し

いつ攻撃されても良いように
顔に笑みを貼り付ける。















「…Aさん!!?
い、一体何が__」






「いいから離れるのをお勧めするよ
ナカジマ青年。



ここからはヒーローのお仕事さ」











はっきり言って僕一人じゃあ此奴らを倒すとか
無理だし、どうにもならないんだろうけど


そこは虚勢って奴だね。









ダメージは無効化出来る。

以前とは違って、もう中途半端な無効化ではない。





笑みを浮かべている時だけは

刺されても、撃たれても、殴られても、蹴られても
焼かれても、切られても、斬られても、捥げても。







もう僕にはダメージは通らない。















「…最後まで言わせ給えよ、A君。

成瀬 A。





家族構成は両親と妹が一人。


職業は、ヒーロー。







つまり君はその敵とやらを倒す
エキスパート、とやらだね」






そう笑みを浮かべる包帯男を横目で見やりながら
僕はそうさ、と笑う。











「だから、中途半端は援助は無用だ。

君らは君らのやる事に専念してくれ」

にじゅうさん→←にじゅういち



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設定タグ:文スト , ヒロアカ , とあるシリーズ(仮)   
作品ジャンル:アニメ
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printemps(プランタン)(プロフ) - 続き見たいです! (2020年5月8日 17時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
伏見(プロフ) - 此方も見させてもらいました!!!!やっぱりどの作品も面白くてドキドキして!!!大好きです!!両立頑張ってください! (2020年2月27日 20時) (レス) id: 0ddd17ae02 (このIDを非表示/違反報告)
雪雷(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください!! (2019年3月23日 10時) (レス) id: b0f6824b77 (このIDを非表示/違反報告)
零斗 - とても面白かったです!これからも更新頑張って下さい! (2018年11月24日 15時) (レス) id: 300461bf22 (このIDを非表示/違反報告)
- おわってしまったのですか?そうだとしたらとてもかなしくおもいますとてもいいさくひんだったのでこうしんをおまちしています (2018年6月16日 20時) (レス) id: 3ed6686768 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐峅 | 作成日時:2017年4月30日 8時

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