five ページ5
「……
こうなるとお分かりで？」
水色の髪の男が私を斬ろうとしておりました。
……打刀、いえ、長さ的に太刀ですか。
それならば尚更避けて正解でしたね。
これが刺さっていれば私の体など
簡単に分断してしまうでしょう。
「いえ、気の乱れを察知しまして。
あとは長年の勘でございます」
ペーパーナイフを下ろし、
仕方なくお茶を諦め、その場に仁王立ちをする。
「お話を急かされているようなご様子ですので
先にお話を伺いましょう。
私に何のご用でしょうか」
そうにこりと表面上だけ笑みを浮かべる。
当たり前です。本当ならば誰も入れたくなかった。
ここは私と主人の憩いの場でしたから。
ここしかお客様を通せる
部屋がなかったもので。
「…貴方に審神者を
していただきたいと思いまして……」
恐らく部下と思われる人が私に言いました。
……まだ礼儀がなっていますね、この方は。
「おい、何を臆する必要がある。
たかがジジイの使用人だろう。遠慮はいらない」
が、椅子に堂々と座っていた上司の方は……
交渉の鉄則をどうやら
理解しておられないようですね。
そして今は亡くなったとはいえ
我が主人を侮辱しましたね。
私はクスリと笑う。
そしてペーパーナイフを片手に
その非常識な上司さまの元へと歩く。
「……人に物を頼む時には」
上司さまの静脈の横に
その怪しく光る刃物を突き付けると
彼はひい、と悲鳴をあげた。
「それなりの態度を、と
親に教えてもらわなかったのですか？」
もしくは私が女だったからと
なめておられたのですかね。
それならば尚更態度を改めて貰わねば。
「も、申し訳ございません！
この通りですのでっ、
どうか上司を殺すようなことは……！！」
後ろに控えている部下さんは
額を床について、土下座をしている。
__そうですね、これくらいしていただければ
やっても良かったのですが。
私は頭をあげてください、とその人に言う。
「__殺しはしません。
はぁ、仕方ありません。簡潔に何故そうなったのか
教えていただけませんか？
……ああ、この上司は気絶したようですので
貴方が説明なさってください」
全く、情けない上司を持ったものですね。
この人は……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 658人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
孤縷 - えっと…今後、更新の予定はおありでしょうか。お待ちしています。終わらないで…！ (2018年3月19日 15時) (
レス) id: 6e76e80232 (このIDを非表示/違反報告)
あい - よーし、政府ちょっとあんたの家教えて？同じ目に遭わせてやるから(*⌒▽⌒*) (2017年6月2日 23時) (レス) id: 332d0053d7 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅＠暹羅(プロフ) - LOVE&Animeさん» 在り来たりな小説だときっと皆様の目には止まらないと思ったのでちょっと斜め上を行ってみました！これからもっと複雑にしていけたらなぁと思っております！！コメントありがとうございます！！励みになります！ (2017年2月17日 10時) (レス) id: 69415a49e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅＠暹羅(プロフ) - 浅葱さん» 返信遅くてすみませんっ！！更新頑張っていきます！主人命って感じの夢主ですからねぇ……うふふ← (2017年2月17日 10時) (レス) id: 69415a49e7 (このIDを非表示/違反報告)
LOVE&Anime(プロフ) - 刀剣乱舞の小説を見てきて、執事という夢主は初めてで、とても面白いです! 主人をなくし、そして屋敷までもが… これからどうなるのか楽しみです！更新頑張って下さい！ (2017年2月17日 2時) (レス) id: 55de396f05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐峅
| 作成日時：2016年7月28日 14時
