thirty_seven ページ37
「__おら、さっさと行けよ
使用人さんよぉ？」
牢から出されたものの、手枷は外されずに
お偉いさんがいる部屋へと連れて来られました。
そして部屋の前へ突き出されたかと思えば
背中を思いっきり蹴られます。
「……お暇なんですね。
役人の方とは。本当に」
__私に構う暇があるのならば、
他にやるべきことがあるでしょうに。
そう呟くとよっぽど頭にきたのか
先ほどより興奮なさった様子で
私の背を更に蹴り続けました。
彼は裸足ではありませんから
硬い靴底が私の背中に
痣を増やしていくのが分かります。
「__何してる、んですか？」
驚いたような声が聞こえた。
__おや、この声には聞き覚えがありますね。
つい先ほど聞いたばかりの。
そして水色の髪の青年が側にいる、彼。
「何って、見りゃぁわかんだろ！！？
俺らの仲間ぶっ殺した審神者を__」
「__あくまでも俺たち役人が招いた惨事であって
唯一の被害者であるAさんに
何をしてるのか、と俺は問うているんだが」
……柳瀬様は、このような方だったでしょうか。
私が記憶しているのは、
少し気弱で内気な、
現代風に言うならば草食系男子、と言うのでしょうか。
まあ、そんな感じの彼でしたが
今目の前にいる彼は
目をギラギラさせ、
まさに獲物を狩るような目つきで。
「……兎じゃあ、なく、
虎でしたか」
その呟きは私を虐げていた男が
一期一振殿によって投げ飛ばされたことにより
掻き消されたようです。
そして先ほどとは打って変わって
大丈夫でしたか、とあわあわと声をかけて来る彼に
「……問題ありません」
そう、笑いをこらえて言うことしかできませんでした。
____________________________________
__________
「改めて
俺は柳瀬って偽名で審神者やってる奴。
本性……っていうより、素がこれだ。
最初は敵対されるのは困るから猫を被ってた。
……騙してて本当にすまないと思っている」
「いえ、此方こそ
助けていただきありがとうございます」
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孤縷 - えっと…今後、更新の予定はおありでしょうか。お待ちしています。終わらないで…！ (2018年3月19日 15時) (
レス) id: 6e76e80232 (このIDを非表示/違反報告)
あい - よーし、政府ちょっとあんたの家教えて？同じ目に遭わせてやるから(*⌒▽⌒*) (2017年6月2日 23時) (レス) id: 332d0053d7 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅＠暹羅(プロフ) - LOVE&Animeさん» 在り来たりな小説だときっと皆様の目には止まらないと思ったのでちょっと斜め上を行ってみました！これからもっと複雑にしていけたらなぁと思っております！！コメントありがとうございます！！励みになります！ (2017年2月17日 10時) (レス) id: 69415a49e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅＠暹羅(プロフ) - 浅葱さん» 返信遅くてすみませんっ！！更新頑張っていきます！主人命って感じの夢主ですからねぇ……うふふ← (2017年2月17日 10時) (レス) id: 69415a49e7 (このIDを非表示/違反報告)
LOVE&Anime(プロフ) - 刀剣乱舞の小説を見てきて、執事という夢主は初めてで、とても面白いです! 主人をなくし、そして屋敷までもが… これからどうなるのか楽しみです！更新頑張って下さい！ (2017年2月17日 2時) (レス) id: 55de396f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐峅
| 作成日時：2016年7月28日 14時
