ろくじゅーよーん ページ14
まず、俺らは
一つの体に二つの人格があるために
ただでさえ精神への負担が大きい。
それに加えて、異能力もそれぞれで違うもんだから
尚更、な。
「……今回ばかりはその通りだな。
チッ、折角久しぶりに殺せると思ったのによー」
俺は鉈を後ろに放り投げ、ヒラヒラと手を振る。
流石にあまりAの身体には
負担をかけたくねーし。
「じゃあ、ついて来てくれるね？」
ニコニコと気持ち悪い笑みを貼り付けた其奴に
ああ、と渋々だが肯定する。
「……ただし、だ」
俺は太宰を睨みつける。
__これは、忠告だがな。
「もしも、お前らがAに
何か危害を加えるような真似をしたら
即座にお前らの首、掻き切ってやるからな」
仮に今、何もなくとも
この後にもしかしたら探偵社の奴らが
Aの情報を売るかもしれねぇし。
それだけは避けたい。
Aと俺が同一人物だって知ってるのは
もう片手で数えるくらいに減ったのだから。
これ以上増えてしまうと俺の対処のしようが無い。
「ああ、分かった。それは保証しよう。
だがそれは君にも言えることだ」
太宰は俺の首をガシリ、と掴み上げる。
Aの身長だと此奴に掴み上げられると
足が床につかない。
つまりは、息を吸えないってことだ。
「っ！！！」
いきなりのことで少し脳内が混乱しているが
太宰は気に留めずに言う。
「もしも、君が探偵社の誰かに手をかけたのならば
その時は私が君を殺してあげよう」
__もうすでにお前、俺の条件破ってんじゃねえか。
そう言おうと其奴の目を見て俺は思考が停止する。
……何故、こんなにも此奴の目は濁っている？
あまり直視すると俺もそれに呑まれそうだ。
未だにつかみあげている太宰を蹴り、
力が緩んだ隙に距離を取る。
「……Aが
お前を嫌う理由が分かった気がするぜ」
そう小さく呟く。
太宰は蹴られたところを摩りながら
痛いじゃないか、と笑っている。
__此奴は掴みづらいからな。
Aにとっては面倒だろう
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悠寿(プロフ) - 終わり…ですか…？続きがすごく気になります！！ (3月10日 18時) (
レス) @page15 id: 5a173e58b1 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - え、 もう終りですか? (2020年10月13日 21時) (レス) id: d28b4c6020 (このIDを非表示/違反報告)
でぃちゃ(プロフ) - うわーーー！！！最近あんまり好きな小説が見つからなかったんですけどこれ最高です！好みドンピシャでオタクがビックバンを起こしました。地球育てられるレベルで尊いを叫びましたありがとうございます (2020年8月24日 22時) (レス) id: 0e9c842430 (このIDを非表示/違反報告)
零斗 - とても面白かったです！これからも更新頑張って下さい！ (2018年11月24日 18時) (レス) id: 300461bf22 (このIDを非表示/違反報告)
かかさ - 更新続けてくださいませんか・・・？ものすごく途中が気になります！ (2017年4月2日 22時) (レス) id: 15263e3df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐峅
| 作成日時：2016年7月18日 19時
