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第6話 ページ7

チャプ…

あいつといると、本当に疲れる

考え過ぎて、自分らしくいられなくなる

Aの事を考える度、胸が苦しくなって…

顔を見れば体温が上がる

「はぁ」

もうやめよう、考えるのは

卒業式、あいつを呼び出せば良い

呼び出して気持ちを告げて、晴れてハッピーエンドだ

どうせ大学も遠くはない

週に何回か会って、普通の恋人同士としてやって行けるだろう

だから今は、このままで良い

ジャバッ

ペタ…ペタ

ガチャ

「A上がっ……」

…寝てる

俺のノートを下敷きにして、うつ伏せで寝てた

パサッ

側にあった膝掛けを、Aの背中に
かける

風邪引くだろ、こんな所で寝てたら

とりあえずかけといて…後でベッドに連れてくか

そう思って下敷きになっているノートを取る

Aの丁寧な字が綺麗にびっしりと敷き詰められていた

…微妙に下手くそなキャラクターが解説をしてくれていた

「ふっ…」

妙に愛らしい、そのキャラクターを見て少し笑みが零れる

カチャ…カチャ

ノートを置いてカップを二つ持って台所に移動する

ハーブティー、飲み終わったのか

綺麗に飲み干されたそのカップをスポンジで洗って棚に直す

「……っと」

Aを一回畳に仰向けに寝かせて、肩と膝裏に手を置く

そして、持ち上げる

思った以上に軽いな…

見た目は普通で、ガリガリでなければ太ってもいない

なのに、こんなに軽いものなんだな

……今は絶対に起きないでくれ

肩に触れるだけでも顔が熱いのに、お前が起きたら……

「はる…か?」

完全に目を瞑っていたはずのそいつは、目を少し開けて俺の名を呼ぶ

今起きないでくれと思ったばっかりなのに

タイミングが悪過ぎる…!

「はるかだ…ぁ」

蕩けた目でAは言った

「…………す、き…」

ギュッ

そう言いながら俺に抱きついてくる

…嘘だろ……!?

こんな時に…そんなこと…

「っ、俺もだから……今はとりあえず寝ておけ」

「わかった…」

…つい言ってしまった……←

Aが起きてから記憶があったらどうしよう……

「ん…?」

ちょっと待て、何で俺はそんなに怯えているんだ?

Aから好きと言ってきたんだから安心すれば……

……でも、その好きって言葉が他の意味だったら?

「はあ…」

いつの間にか、そんな妄想癖がついてたんだな

フられるのが怖くて、ずっとこんなだった

どうにかしないとずっとこのままだ

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初音ツバキ(プロフ) - azusaさん» ありがとうございます!! (2015年5月23日 19時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
azusa - ハルちゃん大好きです!これからも頑張ってください!! (2015年5月23日 19時) (レス) id: 8c1e5d9296 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - もちろんですよ♪リクエストもいくつも聞いてもらってありがとうございます! (2015年5月16日 0時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!この小説は早く終わると思うのですが、どうぞ応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2015年5月15日 21時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - こんばんは!こちらの作品も素敵です☆続きが楽しみです! (2015年5月15日 21時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初音ツバキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年5月14日 23時

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