第5話 ページ6
カタン…
カップを二つ並べた
ハーブティーの方をAが、緑茶を俺が取る
右手で持ち手を持って、左手を底に添える
少し温度を確かめてから、Aはハーブティーを飲む
「やっぱり美味しい……遙の淹れ方が上手いのかも」
クスッと笑ってAは言った
そんなわけ無いだろ、初めて淹れたんだから
心ではそう思うけど、頭には届かないみたいだった
ただただ、嬉しかった
「遙も飲んでみなよ、ほら」
そう言って俺に自分のカップを差し出す
馬鹿か、こいつは←
自分の飲んでたカップなのに…
口を付けた所を、わざと避けようと思っても、その肝心な口を付けた所が分からない
拒否も出来ないまま、そのカップを受け取って口にハーブティーを含む
よくよく考えれば初めてだった、ハーブティーを飲むのは
ゴク…ッ
喉仏が動いて、喉にハーブティーが流れ込む
尋常じゃないくらい、頭は熱かった
身体中の感覚が研ぎ澄まされる
自分の体じゃないみたいだった
……やっぱりこいつは性格が悪い
分かってて、こんな事をするんだろ？
本当にズルい
「……美味いな」
嘘だ
苦手だ、この味は
鼻をつんざくような激しい匂い
こんなのが好きなのか？こいつ…
「でしょ？」
満面の笑顔で得意げにそう言う
……そんな顔見たら、不味いなんて言えないだろ
「…あとは、お前が飲め」
顔が熱い、鼓動が高鳴る
五月蝿い心臓の音が、Aに聞こえないか不安になる
……お前も困れば良い
俺が口付けたカップで……
ゴクッ…
静かな部屋に、Aのハーブティーを飲む音が響く
「遙も気に入ってくれたみたいで良かった」
いつもの顔で、言ってのけた
「別に…」
つい、いつもの癖で顔を背けてしまう
本当にムカつく…
少しぐらい動揺すれば良いのに
なんで平気なんだ…
「風呂、入ってくる」
こんな季節に、尋常じゃないくらい汗をかいてる
洗い流したい、早く
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初音ツバキ(プロフ) - azusaさん» ありがとうございます！！ (2015年5月23日 19時) (
レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
azusa - ハルちゃん大好きです！これからも頑張ってください！！ (2015年5月23日 19時) (レス) id: 8c1e5d9296 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - もちろんですよ♪リクエストもいくつも聞いてもらってありがとうございます！ (2015年5月16日 0時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - くみさん» ありがとうございます！この小説は早く終わると思うのですが、どうぞ応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2015年5月15日 21時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - こんばんは！こちらの作品も素敵です☆続きが楽しみです！ (2015年5月15日 21時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)
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