検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:29,601 hit

第74話 ページ34

ー真琴sideー

…Aと……凛?

なんで一緒にいるんだろう

なんで…凛はAを抱き締めてるの

「…真琴」

凛、どうしてそんな気まずそうな顔するの

…A、どうして泣いてるの

聞きたい事は沢山あるけど、その全部は口に出せない

「A…っ……?」

俺には名前を呼ぶことしか出来なかった

……凛と知り合いなのは付き合い始めた当時から知ってた

男女の幼馴染としては、異常に仲が良いことも聞いてた

だけど、俺を騙してまで浮気する仲になってたの?

じゃあ、七菜香の言っていたことは本…

「真琴先輩……話があるんです…」

そう言ってAは立ち上がった

赤い顔を少し擦りながら俺に近付いて来る

ああ、俺たち終わるんだ

別れ話なんて絶対しないと思ってた

…俺は、もう……

「知らないや」

たった一言の言葉を投げ捨てて、走った

追いかけられると思った

Aは足が速いから、いくら男の俺でも追いつかれる、そう思ってた

…それなのに、Aは来なかった

ー凛sideー

真琴が来た時、本当にまずいと思った

こいつが泣いてる理由は絶対に言えねえから

「ねえ凛くん」

背中を向けたまま、Aは言う

「私、真琴先輩に否定されたのって初めてかも」

…そうかもな

二人は本当にお互いのことが好きだったから

真琴はAに嫌な思いなんてさせたこと無かったはずだ

「背中を向けられたのも、初めて」

淡々としてる口調の割に声が震えてる

「凛くん、ありがとね」

振り返ってそう言うAは、綺麗だった

幼い頃からずっと、こんな気持ちになった事は無い

…でもこれが恋愛感情じゃねえ事は分かってる

守りたい、そう思うだけじゃ駄目か

「…帰るぞ。どうせ方向一緒だろ」

真琴の家と方向は反対だから接触する事は無いはずだ

……あとからメールすればさすがに大丈夫だろうけど…

「うん」

必死に笑顔を向けるA

これ以上、悲しませる事が無い事を願うけど…

「兄さん、もう帰って来てるかな」

「さあな。ケータイ持って来てないのか」

「…置いて来ちゃった」

持ってたら連絡が来るはずなんだけど……!

「Aっ!」

急いで腕を引っ張って今まで歩いて来た道から逸れる

まだ気付いてねえよな…?

「凛くんどうし…」

咄嗟に口を押さえる

Aがびっくりしながら振り返えって俺の方を見た

その時だった

宗介とそいつが通ったのは

第75話→←第73話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ:Free! , 山崎宗介 , 橘真琴
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

初音ツバキ(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!Part3でも是非感想を書いて頂ければ嬉しいですo(^_^)o (2015年4月15日 21時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - おめでとうございます☆&パート3全力待機です(*´▽`*)楽しみすぎます♪ (2015年4月15日 19時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - なな@宗介&まこちゃんloveさん» ありがとうございます!!率直な言葉が一番嬉しいですね…(T . T)! (2015年4月15日 17時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
なな@宗介&まこちゃんlove - この小説大大大好きです!!これからも応援してます (2015年4月15日 14時) (レス) id: d57fabd073 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - kikiさん» 最高だなんて…!私にはもったい無いお言葉です(つД`)なるべく早く作りますのでこれからもどうかよろしくお願い致します(*^^*) (2015年4月15日 13時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:初音ツバキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年3月22日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。