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第59話 ページ19

ー放課後ー

「待ってました、真琴先輩」

おすまし笑顔でそう言った

自分で分かってる、私は悪いヤツだって事

こんな事、誰かにバレたら嫌われる

そのくらいの事を、今からするんだ

「用事って、何かn……」

「これ、Aがくれたんです」

そう言って差し出したのはあのネックレス

夕焼けが眩しいあの放課後に、机の上に置いてあったネックレス

Aが大事にしていた、あの…

「それ…何で…?」

真琴先輩はすごく焦ってる

…当たり前だよね、私が持ってるはずが無いんだもん

「…多分、真琴先輩に飽きちゃったんじゃないですか?」

少し困ったような、哀れんでいるような目を真琴先輩に向ける

自作自演の、私だけが幸せになるシナリオ

「嘘だ、そんなの」

さすが真琴先輩

真琴先輩は私を睨む

ずっと恋焦がれていた好きな人の怒った顔

そんな顔、Aには見せないよね

私だけに向ける顔…

…やっぱりこんなのじゃ釣られないと思った

心からAを愛していて、他の人になんか見向きもしないんだもの

「浮気してるんです、きっと。私にはもう必要無いからって言ってました」

疑心暗鬼してる真琴先輩に、さらに追い討ちをかけた

「…信じないよ。俺は」

「ほんとですよ…私は貰えないので…真琴先輩に返しますね」

そう言って手渡した

…良いの、信じなくても

この嘘を吹き込んだだけで、Aたちの関係は崩れ始める

だからそこにつけ込んで、今度は私が真琴先輩と結ばれる

ああ、幸せな現実が見える

私が渡したネックレスを、荒々しく奪い取り、駆けて行く真琴先輩

「今に実現して見せるから…」

…なんでかな、涙が溢れてきた

私が泣く必要なんて無いのに

なのに涙は止まらず、服にシミを作ってゆく

「…本当は…こんな事したく無かった…」

今さら悔やんでももう遅い

そんな考えとは裏腹に、涙は音を立てて床に落ちる

どれだけ泣いても、発した言葉は戻っては来ない

ーAsideー

「あれ…無い……?」

風邪が治って、明日に備えて準備をしようとしてた所、真琴先輩から貰った指輪が無くなっていた

何で?いつから?

大切な物なのに…

「Aー真琴が来てる」

鞄を漁ってた所に、兄さんが来た

「…何してんだ?」

「いや、別に…何も探してない…」

「なんか探して…」

「それよりも!真琴先輩が来てるって…」

何で来てるの?!

そっちの方が重要じゃない?

「部屋に来てって言ってて!」

すっごい散らかってるのに…

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初音ツバキ(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!Part3でも是非感想を書いて頂ければ嬉しいですo(^_^)o (2015年4月15日 21時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - おめでとうございます☆&パート3全力待機です(*´▽`*)楽しみすぎます♪ (2015年4月15日 19時) (レス) id: 64d3ef2010 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - なな@宗介&まこちゃんloveさん» ありがとうございます!!率直な言葉が一番嬉しいですね…(T . T)! (2015年4月15日 17時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)
なな@宗介&まこちゃんlove - この小説大大大好きです!!これからも応援してます (2015年4月15日 14時) (レス) id: d57fabd073 (このIDを非表示/違反報告)
初音ツバキ(プロフ) - kikiさん» 最高だなんて…!私にはもったい無いお言葉です(つД`)なるべく早く作りますのでこれからもどうかよろしくお願い致します(*^^*) (2015年4月15日 13時) (レス) id: 5a96c81bd9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初音ツバキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年3月22日 14時

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