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第5話 月 ページ8

楓side

彼「後輩連れてきたー」

お、どんな子だろ。振り向いたらそこには美少年がいた。

?「え、えと」

彼「まふ、大丈夫だから。誰も引いたりしないよ」

───まふ?

もしかしなくてもまふまふさんだよね。

まぁ、口には出さないけど。

過去になんかあったのかな。

「あ、相川真冬です」

奏「真冬君?これからよろしくね」

目を見開いている。

ここに生徒会メンバーがいることに驚いてるねw

だって音楽室だし。

『入学式ではごめんなさい。あらためて朝比奈楓です』

笑みを浮かべるとある程度は落ち着いたみたい。

相「先輩方はこの髪と目の色に引かないんですか?」

色?

今の私にはよく分からない。

『別に君の髪と目の色がどうであろうと、私には関係ない事よ。何色でも同じなんだから』

当たり障り無い様に言った。

はずだった。

相「同じ、ですか楓先輩には、この目が何色に見えますか」

『え?』

何色と聞かれても。

私には、明るめのグレーにしか見えない。

色合いからして赤か緑か、紫か濃い水色。




『······

何も、答えられない。

相「色が、見えないんですか?」

嗚呼。皆は、どんな顔してるんだろ。

司「え?」

彼「は?」

相「先輩。教えてくれませんか?」

『で』

次の瞬間。私は嗤っていた。

『なんで、君は人の領域に踏み込もうとするの?君は才能に恵まれてる。それで十分じゃない?ねぇ、まふまふ君。君と私は違うんだよ。君が簡単に手にいれたものも、私は簡単には手に入れられなかった』

一息ついて続ける。

『人には、触れられたくない傷がある。それは君も同じでしょ?2度とこの話はしないで』

 音楽室が静まり返った。

居心地が悪くて、バッグを取り思わず教室を飛び出した。


逃げるなんて、卑怯だ。

自分でも分かってる。

でもね、こうするしか自分を守れないんだ。

あの日からずっと、逃げ続けてる。

嗚呼、明日からどんな顔して皆に会えば良い?

嫌われてるなら、私はきっと







壊れてしまう。







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ねこもち−猫餅-(プロフ) - すみません(´・ω・`)めっちゃ面白いですです!が、誤字を発見いたしましたので一応報告しようかと…。30ページのengelは、angelです!わざわざごめんなさい_(._.)_ (2021年1月3日 14時) (レス) id: 0f1902c80e (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - ありがとうございます! (2018年1月30日 21時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
赤メガネのくせに緑が好きだ(プロフ) - にゃーさん» テキスト選択は文字を長押ししていただくと青くなり、いわゆる「選択」の状態になると思います。それを広げてくださると、文字が見えると思います!ですが、私の方ではAndroidでしか確認することができなかったので、iPhone等はできない可能性があります。すみません。 (2018年1月30日 19時) (レス) id: 6d19e4819c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - えと…テキスト選択ってどうやってするんでしょうか…(泣) (2018年1月29日 22時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
春星千風波(プロフ) - 月見だんごさん» ありがとうございます! (2017年11月22日 17時) (レス) id: 0c4f4061b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見だんご 赤メガネ x他2人 | 作成日時:2017年4月30日 22時

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