天然バカ*35話【閲覧注意?】 ページ32
『あっち?』
彼女が指さした階段は、なぜだか気味が悪いほどに薄暗く、一瞬行くのをためらった。
でも、この子をお母さんに会わせなければという謎の使命感が恐怖に勝ち、その階段に一歩足を踏み入れた。
……いや、踏み入れようとした。
「百合!?何やってんだお前!?」
その声とともに、後ろから腕を引っ張られ、行くのを阻止された。
振り向くと、そこには新さんが、怒りと焦りの混じったような顔をしていた。
「お前、自分のやろうとしてること分かってるのか!?」
そう怒鳴られながら、新さんの横に立たされる。
でも、それでも怒鳴られている理由がわからなかった。
『え、…何のことです?この階段上ったらこの子をお母さんの所に…』
「は?…お前、前見てみろ。」
言われた通り前を向くと、
何もなかった。
真下に広がるのは遊園地。
『…何、で…?』
おかしい。私は階段につながる廊下にいたはずじゃ…
…私はここから、身を投げようとしていたのか…?
「いいからとりあえず下がるぞ。」
言われた通り、安全な場所まで新さんと一緒に下がった。
「お前、大丈夫か?このホテルの階段はいつもはドアが閉まってて非常用になってる。階段を上ったところで行きつくのは駐車場だ。…小さいころに親に言われなかったか?”知らない人には絶対ついていくな”って。」
『ハイ、ごもっともです。』
気が付けば、私は立っていたはずが、いつの間にか正座していた。
「…い…よ…」
『?』
新さんの小さいその言葉は、ジェットコースターに乗る人たちの叫びに邪魔されて、全部耳に届くことはなかった。
『新さん、今なんて…?』
「何でもない。戻るぞー。」
何が何だかわからない私は、ただただ前を行く新さんについていって食事会場に行くしかなかった。
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作者名:衣純 柊-シュウ- x他6人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/mizuiro_onp?s=09
作成日時:2016年11月9日 18時