訳あり少女*26話 ページ13
*
午前2時。
真夜中と呼べるこの時間、俺はソファーの後ろに隠れながら、志穂ちゃんを待っている。
…こう改めて考えるとかなり犯罪臭がするな。
違うんです、お巡りさん違います。
なんて茶番はいいとして。
「…志穂ちゃん、いつ来るんだ…?」
皆が寝に行ってから、早3時間。
諦める気は更々ないけど、流石に眠くなってきた。
このまま寝落ちしても嫌だな…眠気覚ましに珈琲でも飲むか。
そう思い、立ち上がろうとした、その時。
扉の開く音と、誰かの足音が聞こえ、再びソファーの後ろへ隠れる。
?「ひ…っ…だ、れか、いる…の…?」
震えた声で呟く誰か。
この声…志穂ちゃん、か?
チラリと、バレない程度に体を起こし、視線を声が聞こえた方へ向ける。
灰色の髪を揺らし、何処か怯えた様な顔をした志穂ちゃんが見えた。
志穂「あ…っ、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…っ!」
何処かを虚ろに見つめながら、一心不乱に謝り続ける志穂ちゃん。
それはまるで、何かに“取り憑かれている”様に見えた。
志穂「やだ、嫌だ、ごめんなさい、私が…私がっ、駄目な子だから、要らない子だから、だから…ごめんなさい…っ」
志穂ちゃんは力無く座り込むと、手で顔を覆い、声を押し殺して泣いた。
…あぁ、隼が「会わせられない」と言った理由が分かった。
こんな目の前に居るのに、俺が隠れなきゃいけない理由。きっと、隼なりに志穂ちゃんを守ろうとしたんだ。
泣いている彼女は、一体どれだけのものを背負っているんだろう。
志穂ちゃんのことを何も知らない俺には、検討もつかなかった。
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作者名:衣純 柊-シュウ- x他6人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/mizuiro_onp?s=09
作成日時:2016年11月9日 18時