４：変える ページ4
「よォ」
A「…だれ？」
「暗い顔してんな、お前」
A「服見て分からないんですか？」
「死んだらしいな、お前の兄貴」
A「どうして私の兄だと？」
「今日の葬式はサンドミニオンの息子の葬式だと聞いた。それにさっきお前らが騒いでたのを聞いてた」
A「そう…ですか」
「憎いか？」
A：！！
「憎くてたまらないか？」
A「憎い…どうなんですかね…ただ父親には失望しました」
「父親が殺されそうになったらお前は助けるか？」
A「はっ…ははっ…」
何故その問いに笑ってしまった
A「助ける…？私があいつを…？ははっ…何でですか？どこに助ける意味があるんですか？」
「じゃあ殺すか？」
A「殺す、か…そうですね、殺せと言われれば殺せるかもしれませんね」
「なら俺と一緒にこの腐った世界を変えてみたいか？」
A「…。」
この腐った世界を変える
果たして私にそんな力があるのか
いやあるかどうかじゃない
それを作るんだ
私は個性に恵まれなかった
けどこの人と手を組めばあいつを…
A「あいつを…世界を私が変えれる？」
「俺について行けばな」
不安はあった
けど私に迷いはなかった
あいつが憎くて仕方がなかったからだ
この世の中は腐ったヒーローしかいない
ならば私自らヒーローを、この世界を潰せばいい
私は彼の手を取った
A「私の名前は
「俺は死柄木弔だ」
兄と別れた日…私は"ヴィラン"になった
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