雪恋。

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私の部屋に帰る前に寄ったコンビニで、
お泊まりの用意と朝ごはんは買ったのに、
そこは、スルーしたんだって。


「やっぱ、付き合いたてやし。
我慢せな、あかん、思て・・・」


そう言ってた。


大毅のそういう真面目なとこ知って、
余計に好きになっちゃった。



でも、お互い、薄い部屋着だから、
カラダは密着してて。

一夜明けた今も、私の胸は張り裂けそうに、
ドキドキしてる。


昨夜は色々、世界が変わった。


もう寝ようってなって、ベッドに入った途端、


「もう友達ちゃうねんからな。
重岡、呼んだらあかん」


ちょっと甘えて言われて。

みんなと一緒なのもやだから、
大毅って呼ぶことにしたんだけど・・・


まだ慣れなくて、練習しなきゃ。


「大毅、・・・」


「ん？」


キスの合間の会話は、
甘ったるくて・・・


惹きつけられるように、
大毅に抱きついたら、

ガバッと離されて、しょんぼり。


「あかんって。
朝は余計・・・
刺激、強い」


それって・・・

つまり、そういうこと？


私も真っ赤になっちゃう。


色気にあんまり自信ない、
私にそんな気になってくれるなんて、
なんだか不思議で・・・


結果、めちゃくちゃ、ときめいてる。







朝から洗濯して、
白鳥さんの口紅はしっかり落とした。


ワイシャツにアイロンかけてたら、
大毅が、頬杖ついて、
その様子見ながら、
にまにま笑ってる。


「なんで笑ってるの？」


「奥さんみたいで、ええなあって」


「なっ、何言ってるの？」


照れるなあ。


転勤になったら付いて来て欲しいって、
昨日も言ってくれた。


それって、結婚てこと？

違うのかな。


結婚しない主義の人も多いけど、
私は、社会人になった頃から、
早く良い人つかまえて、結婚したいなって、
思ってた。


それと、大毅のことはなぜか、
同列で考えてたわけではなくて、

ひたすら、片想いしてただけなんだけど。


でも嬉しい。

私って、単純だな。

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