part92 ページ43
「ありがとうございます、良いクリスマスを送って下さいね」
「お姉さんもありがとうございます、また来ますね」
タルトを買って、店を出る。とても優しい人だった。胸が温かい。
「とても可愛らしいカップルだって。」
「可愛らしいのはAだけだと思うんだけどなあ」
「玄師も充分可愛いときあるからね？」
「こんなでかい男にそれはないでしょ」
「見た目だけの問題じゃないんだな、これが」
また手を繋いで、歩いていると、横断歩道の向こう側にたまにクラスにやってくる女の子たちが見えた。
「あれ、どっかのクラスの子たちじゃない？」
「あー…。まあ、いんじゃない」
「そうだねー。」
そのまますれ違う。特にこちらに気がついた様子もなかったけど、少し緊張してしまった。やっぱり知り合いいましたね。厳密に言うと違うけど。そのままスーパーに寄って、今日の夜の材料を買う。色々買って、また歩いて家に着く。ケーキを冷蔵庫にしまって、シャツの袖をまくった。
「さーて作りますか」
「その格好のままなんだ」
「着替えたりメイク落とすのめんどくさい」
「いいだろー、米津もかわいい恋人が料理してるの見れるなんて最高だろ？」
「それはその通り。というか米津に戻ってる」
「外だけだよ玄師は。米津の方が言いやすい」
「けち。」
「なんとでもお言い。トマトとブロッコリーまみれにするだけだから。クリスマスカラーでいいんじゃない？」
「ほんとそれだけは勘弁して欲しい」
トマトとブロッコリー嫌いすぎかよ。どっちも美味しいのに。かくいう俺もミニトマトはあまり得意じゃない。いつも思うけどミニトマトとプチトマトの違いって何？悪いけど俺には分からない。米津と話をしながらどんどん作っていく。1時間もすると殆どの料理が出来上がって、次々と盛り付けて米津に運ばせる。嬉しそうな顔をする米津がとても可愛かった。やっぱりお前も可愛いところあるよ。
「よく作れるよねえ。いい嫁になるよ」
「もらってくれるんだろ？」
「当たり前じゃん。養ったげる」
「最高。それでこそ俺の彼氏だ」
「随分男前な彼女だなぁ…」
そんな話をしながら食事をする。米津との食事の時間は楽しいし、空気があったかいから好きだ。食べ終わって、ケーキを冷蔵庫から取り出した。
「はぁーおいしそ。見た目から最高じゃん」
「ほんとだよねぇ。プロの技、って感じ」
切り分けて、2人同時に口に運ぶ。あまりにも美味しくて目を見開く。米津も同じような反応をしていた。
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洋梨 - 続編おめでとうございます！1も2もちょくちょく小ネタが入っていて良すぎます… (2020年8月18日 3時) (
レス) id: 536671a358 (このIDを非表示/違反報告)
灯巴里(プロフ) - 、さん» 忘れてました！すみません、ありがとうございます！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 606c2e578b (このIDを非表示/違反報告)
むぎまる(プロフ) - 凄い…もう2まで行ったんですね！面白くて更新来るのいつもワクワクしてます笑頑張ってください´ω` (2020年8月16日 10時) (レス) id: db5695a9c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯巴里 | 作成日時：2020年8月16日 4時
