part79 ページ30
新幹線はものすごいスピードで進み、あっという間に昔ながらの建物が目立ってくる。見慣れない景色にそわそわしはじめて、足が自然と揺れる。
「子供みたい、A」
「高校生活2年目のバブちゃんだって言ってんじゃん」
「高校に入ってる時点で人生15周年は迎えてることになるけども」
「気にしたら負けな？」
バブちゃんなんだからはしゃいでもいいだろう。新幹線がゆっくりととまり、またキャリーケースを持っておりる。そのままバスに乗り、1度ホテルに荷物を置きに行く。部屋に入って、俺たちは感嘆の声をあげた。
「ひろぉ〜！」
「やっば、めっちゃいい部屋じゃん！」
「俺自主研修しないでここに居てもいい…」
「抹茶は？」
「やっぱ外に出ないと死ぬわ」
同じ班の人と、米津と一緒に外に出る。それから京都の街並みを歩いていると、浴衣を着たクラスの女子と鉢合わせた。
「あ、Aくん達じゃん！」
「どーお？似合う？」
後ろの方にいたのになんで俺の名前を呼んだ？米津みたいにわかりやすい訳でもないのに。どう？と見せてくる女子達がなんだか微笑ましくてすこし笑いながら答えた。
「似合ってるよ、かわいい」
女子達は何故かその言葉を聞くと頬を赤らめていそいそといなくなっていった。同じ班の男子達がにやにやしながら俺を見てくる。わけがわからない。
「お前やるじゃーん」
「どう？タイプ？」
「タイプも何も…俺別に女子に興味無いし…」
「そういう…趣味でしたの…？Aさん…」
「ちげーよ！ただ恋愛とか今はいいかなって」
はやく抹茶食いに行こーぜ、なんて行って再び俺たちは歩き出した。
「はわああぁ…」
「Aめっちゃ目輝いてるじゃん」
「めっちゃ美味そう…やばい…」
目の前には抹茶のスイーツ。皆でいただきますをしてそれぞれ食べ始める。一口食べて、全員が目を輝かせた。
「え、うまっ…」
「もうやばい美味すぎだって…」
「俺抹茶苦手だったけどこれは全然食える…」
それぞれわいわいとしながら口に運ぶ。男子高校生が抹茶のスイーツを食べる図って結構面白いよなあ。と、俺とは別のものを頼んでいた米津がスプーンをこちらに差し出してきた。
「いいの？」
「うん。そのかわり1口ちょうだい」
「わかった！いただきまーす…は？こっちもばかうまいんだけど一生食ってたい…あ、はい、口開けてー」
「ん。へぇ、こっちのが甘い」
「それ思った！でも抹茶！って感じもして食べやすい」
ピロン。動画録画の終了音が聞こえた。
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洋梨 - 続編おめでとうございます！1も2もちょくちょく小ネタが入っていて良すぎます… (2020年8月18日 3時) (
レス) id: 536671a358 (このIDを非表示/違反報告)
灯巴里(プロフ) - 、さん» 忘れてました！すみません、ありがとうございます！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 606c2e578b (このIDを非表示/違反報告)
むぎまる(プロフ) - 凄い…もう2まで行ったんですね！面白くて更新来るのいつもワクワクしてます笑頑張ってください´ω` (2020年8月16日 10時) (レス) id: db5695a9c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯巴里 | 作成日時：2020年8月16日 4時
